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日本のブロックチェーンテクノロジストは今何を見ているか #nodetokyo Day1-5

By Wataru Shinohara Tech Lead, Blockchain Labs, DMM , Yoshinori Fukushima CEO, LayerX , Misato Takahashi Director, DLT Dev Div., Merpay (Mercari Group) , Koji Higashi Co-Founder, HashHub

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東:開発者の視点から日本の市場をどう考えているのかお伺いしたい。HashHub共同創設、新しい技術を使ったリサーチなどしている。最先端でやっているお三方にどんなことをしているか聞いていきたい。

高橋:メルペイの高橋と申します。メルペイはメルカリの子会社で金融サービスを作ろうとしている。そのメルペイの分散台帳開発部でマネージャーをしている。もともと分散台帳開発部はメルカリの中で研究開発部署があり、そちらでいろんな研究開発をしている、AI、量子、宇宙などやっているが、その中の一つでブロックチェーンやっていた。破壊的テクノロジーで、インターネットを覆すのではないかという仮設を立てて、OriginProtocolとか危機感を感じながら研究開発をはじめ、MercariXというプロジェクトを立ち上げて、ブロックチェーン版メルカリを、できるところをブロックチェーンで、オフチェーンも使いながら、社内で回している。R&Dなどに取り組んでいる

福島:ブロックチェーン専業Tech会社でコンサルや共同事業をしている。ブロックチェーンは分散台帳やP2Pと言われるが、分散データベスですよねとか、セキュアにデータをモテるとか言われるが、ちょっと違って、非改ざん、全ノードが同じデータを持つ。コストが下がるのではなくて信用コストが下がることで、コストが下がるところや新しい商品が生まれる領域があるのでそういうところを探っている。不動産プロジェクトや、シェアリングエコノミーの資金調達。注目している技術は、現実世界に同応用するかに注目しているので、R&Dというか技術的に未成熟で、そのなかでもzkSNARKS, zkSTARKS、フォーマルベリフィケーションなど、セキュリティとブロックチェーンのセキュリティ違うよねとか、その2つに力を入れて研究開発しています。

篠原:DMM.comブロックチェーン研究室でテックリードしています。研究室はマイニング事業などしているが、ブロックチェーンをつかったアプリケーションにフォーカスしていこうとしています。リサーチしたり触ってみたり何ができるかディスカッションしたり。現実で今何ができるのか、どういうところに落とし込めるのかを軸に考えている。Ethereumベースで考えている。アプリケーションつくってお披露目してみて、フィードバックを得たり、どういう応用ができるか考えたりしている。他のチェーンにも注目してみたいとかをやったりしている。

東:福島さんと篠原さん、実用的なところに目を向けているとおっしゃった、開発者目線で、他の業界全体でも言えると思いますか、今の日本の業界全体ではどういうところに注目が集まっていて、正しい方向なのか、海外と比べてどうか

福島:技術をしっかり追うレイヤーと、ビジネスとして現実世界に変えていこうというレイヤーの2つがある。日本はピュアに技術を追い求める人のほうが多いかなと思う。僕らとしては基本技術のR&Dも重要だが、これまで技術と産業が一緒に発展してきた、Gunosyでも、モバイルインターネットと機械学習において、こういう応用、ビジネスが合うよねというところから発展してきた。お金集めて競争にさらされている海外の人達はそういう目線を持ってる。パーツとしてのいろんな技術と、夢としての、分散型でこんなトラストレスができてというの両輪。日本は片手落ちかと思う。

篠原:きれいなビジョンを聞いたりみたいrするが、実装してみないと問題はわからない。一歩一歩やっていかないといけない。手を動かしている方もいらっしゃると思うが、もっと手を動かして出していきたい。Ethereumとかシェアが高いと思うが、EOSとかも出てきたし。今はEthereumがシェアあるが、EOSやZilliqaでコントラクト書いて見て現実解をUX的観点から解決できたらいいと思う。日本と比較して海外はやはり市場が大きく、エンジニアも多くいる。Devconでユニバーサルログイン、ウォレットを意識した話があった。

東:違うチェーンに可能性があるんじゃないかと見ている人は増えているかと思うが今後そういう動きは増えていくんですかね

篠原:Serenityとかでパフォーマンスが改善したり計算力向上したりはあると思う。でも時間がかかるなら今動くものを使うという現実界はあると思う。Zilliqa、今回お話があるカデラなどが

高橋:プロダクトから入れたことは良かったと思っている。まだまだ少ない。DappsLayerを見すぎている感はあると思っていて、Layer1から見ていかないと、他のチェーンを渡り歩いて良いものを探すと行っても、ブロックチェーン自体の技術が未成熟なので、そこから見ていきたい。

東:日本市場ずっと持ってる課題かもしれない、プロダクトを形にして出してきているところはまだ少ない。企業はリソースとかもあるが、プロダクトを出すところまで行けないんですかね。業界の最先端と、これから入ってくる企業で考えていることが違うところありますか

福島:日本人は単純に英語が苦手、英語で情報を集める、、、低レイヤーをちゃんと触れて発信できている人は日本に居ないので、リサーチしている人だとキャッチアップしているが、大企業で本業があるひとは難しいと思う。ブロックチェーンはいま暇人がやっているものだと思っている。基本的なリテラシーレベルで適性などを啓蒙していかないと、ポイント発行したい、投げ銭したいといわれても、まぁ、そうか、となってしまう。こういうものと相性良くてどういう意味で分散なんか、なんの意味で高ストを下げているのかを発信したい。

高橋:初期にブロックチェーンでできる80個みたいな話が引きずられていると思う。戸籍もマイクロペイメントもみたいな

篠原:できることは色々あるが、分野ごとに課題は違うと思う。一つ一つを潰す作業はやっていかないと行けない。小さくやってみましょうみたいなことをやっていかないとはじめから壮大なことをしようとすると大こけしそう。堅実にやっていく必要があるのかなと思う。

東:法律の話、河合さんが説明くださった部分もあるが、日本の法律で成約になっている部分、規制のせいでできないこと、DEXの扱いが日本の法律では難しいと言われることがあるが、今の法律でやりやすいところややりにくいところはありますか。 福島さんセキュリティトークンとか

福島:前提として、そもそも法律や規制に合わせて、とはいえブロックチェーンで証明されていた権利の証票とかは便利。スマートコントラクトでKYC通った人しかトランスファーできないというとき、トランスファーにかかってるコストがどれだけ下がるかだと思う。法律で困っているというが言い訳に使われているんじゃないかなって、Layer1にコミットするの誰でもできるし、DEXは世界中難しい。どこで線引きするか。ICOにみんな注目していると思うが、世界ではもうあまり行われていない。ビジネスでもTechでも法律ではないぞ、と業界自体のパイが大きくなるように動きたい。法律がハードルになることもあるが、どのビジネスでも一緒。その中でもできることはいっぱいある。 メルカリXとか出てきているし、ゲームとかは出てきている。そこに知見は溜まっていく。そういう動き方もできる。ちゃんとその枠組の中でどう、底に沿って法律をハックして進めていくのもエンジニア的な思考だと思うので、そういう思考も大事かなと思う。

高橋:プラティカルな面で今おっしゃられたとおりかと思う。ただブロックチェーン技術がなんで生まれたか考えると話が違うところも出てくる。法律考えずにLayer1進めたりはできるが、本当に非中央集権とかやろうとするとインセンティブ設計がひつようで、それはトークンで、本当に出来ちゃったら世の中壊れちゃうので、そういうところ考えるとどこにふろうかなということにある。技術的にどう収めてうまく使っていくかはすごく難しい。いまのところ法律に沿っていく範囲でもやれることはたくさんあるし、言い訳にしてはいけないなと思う。

篠原:パブリックなところが引っかかることが多いと思う。現実界として法律を変えていくのが、良いのだが、時間がかかるなら抜け道を通っていくのはありかなと思う。 パブリックチェーンの可能性は感じているがプライベートやコンソーシアムでも良いんじゃないか、そこからちょっとずつパブリックに移行する、みんなのチェーンがちょっとずつつながるとかでもありだと思う。法律は言い訳にはしたくないというのはあるのと、そんなに法律よくわかってないので、今作っているゲームが引っかからなかったら良いなと思っている

東:今後大きくなりそうな分野の一つに、ゲームがあると思うがそのへんどういうものが今後出てくるか

篠原:ソーシャルゲームとか日本は知見が溜まっている。レベルデザインとか秀逸、ポイントや魔法石を買わせるのもうまい。日本でもゲームが出てきていると思っていて、MyCryptoHerosなどクオリティが高い。ああいった物が増えると思っている。デジタルなアセットを動かすだけなので、現実のものをブロックチェーンに載せようとするとオラクル問題が出てくる。証券ならここ、不動産ならここ、のように、一つのオラクルで完結しない。ゲームだと一つのゲームの中に入れられるので底の部分は良いと思う

東:日本が先行していくだろうという分野他にありますか

高橋:うちが先行していきたいのですが、技術的なところとトークン的なところを分けて考えるべきかと今思っていて、スケーラビリティとかはここ数年は解決が難しいかと思っている。STOは日本遅れとっているが進めていけるところはあるかなと思っている。トークンだけ売ってしまうと既存の金融商品と同じで、夢があるからブロックチェーンは動く。AMLとか日本が一番厳しく見られているところがあるので、しっかりやっていくと土台作れるのかなと思っている

福島:海外に先行するのか、ちょっとわからないが、コンプライの自動執行に注目していて、ERC1462とかで提案されていたり、するが、アメリカのルール。日本とアメリカは法律が違うのでここは勝てるポイントが有るよねとか、スマートコントラクトで、チェーンが複数あるよねとか政治的な動きが起きている。EOSは色んな所に投資して自分たちのチェーンでDapps作ってよとやっている。日本にあるアセットで価値のあるものはなんですかというところで先んじてやっておくと先行できる

東:グローバルスタンダード作れるかもしれないということろで、海外からもプレーヤーが来ていて、低レイヤーができる、発信dケイル人が少なくてイニシアティブが取れてない問い話があったが、海外の人と取り組めたら盛り上がることとかありますかね、海外とうまく連携する方法

福島:開発コミュニティは必要で、情報とか少ないのと、英語できない、でも海外の人からするとすごく安く人材確保できるかもし得れない。開発コミュニティをどう作っていくか。海外プロジェクトの人に、こんな経済大国なのになんで開発コミュニティ少ないんだ、と言われる。そこは連携の可能性があると思っている。

篠原:去年今年、すごくエンジニアが増えたと思う。伸び率は良かったと思っていて、絶対数は足りていないが、海外と比べると、海外コミュニティが入ってきてエンジニアが仲良くしてエコシステムに貢献す料なエコシステムを作ることはチャンスが有る。ちょっと英語できない人間が多い国ですが頑張るので、日本を見捨てず着てほしいなと思います。エンジニアは優秀な方が多いと思う。グローバルから比べると給料が高くないのに優秀という人もいるので、良い形で取り込んでいただけると

高橋:海外に望むことそんなになくて、発信しなければいけない。つたない英語を話すが聞いていただきたい。

東:実はやっていないだけで

高橋:OSSでもそうで、日本語に翻訳して独自のグループを作るのがいままで価値になっていたが、そこを閉じないことが大事かと思います

篠原:日本のエンジニアには海外に飛び込んでほしいし、業界の動きが早いので海外コミュニティとのタイムラグを小さくしていけたら

東:ブロックチェーンに興味を持つエンジニアが増えているので、発信したり効果があるもんを作っていったりとか、できるようになっていくと良いんじゃないかなと思っています。