日本の若いメンバーとEthereumFoundationの宮口さんとの対談。
Aya: インスパイアされて頑張ろうとしたきっかけが若い人たちと話して積極的に調べたりとかが大事な業界でという話をしたが、そういうことをしている子達がいることを知ったときに日本の未来が明るいと思ったので、(このようなパネルディスカッションは)今までにない経験で楽しみにしているのですが、ひとりずつ自己紹介と、何しているか教えてください。
Yuriko:早稲田政治経済学部2年制でBitBaresで共同代表をしています。またこのカンファレンス主催者である大日方さん主催のCryptoAgeという、海外プロジェクトとコンタクトを取って日本に来てもらってコミュニケーションとったりマーケティングをする、ローカライゼーション業務をやっています
Leona:Plasmaのリサーチャーをしています。技術提案をしています。PlasmaはEthereumの拡張プロトコルで、いろいろな提案があるので、競争?協力に参加しています。それからプロダクトクラウドセールというプロトコルを開発していて、クラウドとブロックチェーンの半々のようなもの。会社を立てて(名前聞き取れず)仮想通貨を使ってクラウドを改良していく、仮想通貨におもちゃのようなものが多い中で角が立っているが、ちゃんと仮想通貨が世の中で使えるようになったらリアルキャッシュという会社名にしようかと思います。
Meika: リサーチャーでマーケティングの視点から技術的な話を、どういうふうに使えるかな、というようなことを調べています。特に専門にしているのは、この業界は中国語できる人が少ないので、中国の動向のリサーチ、EOSやEthereum中国コミュニティ、法学部なので法律の話などを中心に調べています。
Kazuki:(顔写真NG)高校生をしていて、自分で個人的にブロックチェーンの研究をしています。Plasma Chamber開発している会社で携わったり。DMMさんでコントラクト書いたり。
Aya: 一人ずつに質問しながらですが、みんなにブロックチェーンに関わることをしていると思うが、どういう理由で関わることになったのか
Yuriko:ベンチャーキャピタルで働いていて、海外プロジェクトの人を呼ぶことがあった。私は英語ができたので、スピーカーの資料の翻訳をしてくれないかと言われて、ブロックチェーンの知識なかったけど面白いと思って、そこから勉強し始めた。プライベートな場で大日方さんと再開して、もっとブロックチェーンをやらないかと言われて、meet up行くようになった
(大日方補足:ECFローンチ時のWeb3ミートアップなどやってた頃)
CryptoAgeは若い世代から盛り上げようとコミュニティとして運営してきた、今年の4月ぐらいから。
Aya:CryptoAgeはグローバルにいい名前ですね。
大日方:インターネット黎明期にNetAgeという会社があって日本のインターネット黎明期を盛り上げようとしているというのを知っていたのでそこからやっている。
Aya:はじめてみて予想外のこととか、人に影響受けて始めたということだったけど、自分の中での情熱とか変わってきていますか?
Yuriko:最初からあまり変わってないですね、入ったときも今も、周りの人たちが優秀で、もっと頑張らなきゃってずっと思ってる。早くこの業界でずば抜けたいって。
Aya:彼女を最初に知ったのは、クラウドファンディング
Yuriko:BitBaresでサンフランシスコとロサンジェルス、アメリカ西海岸のトップスクールのブロックチェーンサークル訪問をするクラウドファンディングをしたとき。意識を高める、どういうような視線をブロックチェーンにむけているのか、という文章を書いて、行かせてもらった。あまり最初は思ってたより反応が来なかったりとかで、状況をAyaさんに報告した
Aya:来ると聞いたけど私はスケジュールが合わず。でも長い文章が送られてきて、情熱があるんだなって思った。
Yuriko:結局たくさんクラウドファンディングは集まって、たくさんメッセージも届いて感極まって、実際に行ってインタビューしてパブリッシュして、という活動に取り組んでいました。夏休み明けてからCryptoAgeに専念している。
Leona:なんでブロックチェーンに入ったか、イギリス旅行いたときに、きっぷの行列に並んでいる間にもきっぷの値段が変わっていく。あれを見て、すごく面白いと思った。これを全部のものに適用するというか、人の行動全部についてリアルタイムに値段が動いたら面白いと考えた。そのあと、もしかしたらそれを可能にするのはブロックチェーンではないかと思った。当時Webサイトとかを作っていて、自然とブロックチェーンの情報も入ってきていた。Numeraiというプロジェクトが始まったときかと思う。その情報が入ってきていた。
Aya:Plasmaに取り組んだのは
Leona: 実はPlasmaはずっと避けていた。Plasmaは落合さんやLayerXの人たちが熱狂してた。自分は入りたくないと思ってて、スケーリングは頭のいい人がやれば良いものであって、自分がやるものではないと思っていた。だいたい人任せにする。アプリケーション開発者はスケーリングの問題から逃げたい。...と思っていたのだけど、実際やらないといけない。スケーリングするときにコントラクトごとに自分で拡張させないといけない必要性が出てくる。という可能性がわかってしまって、自分のコントラクトでたくさんトランザクションをさばけるようにするには、自分で拡張しないといけないのかな、という恐怖に怯えて始めた感じです。
Aya:それがほんとのDecentralizedというか、自分の問題だから人に任せていられない、という人が集まるほど良いものになる。誰に任せるかと言ったらファンデーションかというと、そんな問題では片付かないほどEthereumがでかくなっちゃって、世界の人達の力を貸してくださいという状況だから。
Leona:ハンターハンターでPlasmaを解説するものを作っている。パブリッシュするつもりはなかったがAyaさんまで読んでいたことがわかってちょっと
まさかこれをイーサリアムファウンデーションの宮口さんが読んでいたとは知りませんでした笑笑 https://t.co/Xt6XNiDthK
— 極度妄想🍁(しなさい) (@leo_hio) 2018年11月19日
Aya:著作権問題はおいておいて、漫画を使って言葉が全部Plasmaの説明になっている、コラージュ。そういうクリエイティブさに感動して、うちのチームのメンバーにも紹介したことがある。リサーチの人間が言っていたが、漫画などで説明する文化が日本にはある。そういうのがすごく上手で、漫画にするということは、すごく分かっていないといけない。というので、だれか本当のマンが作って欲しいねという話をしていた。そういう人が居たらやってほしいなと思いますが、、なにかPlasmaとかやっていて、一番のチャレンジはなんですか?大変なこととか。
Leona:基本的にユーザービリティを失わないにはどうしたら良いかというのが難しい。ユーザービリティをなくした解決策は幾らでもできるが、そこで妥協しないで作るにはどうしたら良いか、というのが一番大きいかと思う。他の人のデータまでブラウザにキャッシュしろみたいな、ボランティアみたいな仕組みだったらまずいので、正悪説に基づいた仕組みにどうやってできるか。
Meika:私が仮想通貨とかブロックチェーンを知ったのは、法学部なので、国際取引法を勉強して論文を書いて、早稲田大学で賞をとったことがある。その中で元々やっていたのは資金洗浄とかコンプライアンスの論文だったのだけど、それには仮想通貨が一枚噛んでいるらしいということを、その時やっていた。でも色々本を読んでいるうちに、仮想通貨は危ないと騒がれているけど、すごい技術なんじゃないかということに、去年の今頃に気づいて、危ないと言う前にこれは面白すぎるからやってみようかなと、公務員志望だったのですが、ある日予備校に電話をかけてやめた。母親に電話かけてTACに電話して予備校やめた。12月ぐらいからいきなりブロックチェーン。これはすごいぞと思ってから、急だけど、とてもそれぐらい自分にとっては面白かった
Aya:マネロンに使われるとか言っている大人の人にどんな思いがありますか
Meika: 気持はよく分かるが技術が危ないのではなくて、使う方法が危ない。包丁は本来必要なもの、包丁を使って人殺しをする人が悪い。仮想通貨もユースケースは色々あるのでどう使うかは我々の問題だと思う。福島さんがおっしゃっていたみたいに、どういうことと相性が良いのか調べることが我々には重要なのではないかと思っています。
Aya: 一緒にアメリカの規制局に行きましょう
Meika: ロビイングは日本では悪いことだと思われがちだが、海外では普通に行われている。規制当局と開発側で折り合いをつけるクリエイティブな作業だと思う。お互い歩み寄った姿勢になると業界良くなると思う。
Aya:いろんなことに興味がある年頃だと思うがどうしてブロックチェーンに
Kazuki:MtGoxが話題になっていた時、こういうのがあるんだなーって思って、WinnyとかTorrentとかの分散というテーマが面白かった。BitcoinをP2Pで送れるのが面白いなと思っていた。しばらく経って日本人の方がBitcionでチップを送っているのが紹介されていて、面白いなと思って、いまならわかるんじゃないかと、もう一度ビットコインについて調べて、面白いなと思った。データ構造、システムが、天才が作ったものすごいものなんだなとわかって色々ハマっていった。それからz-cashやEthereumなどのコントラクトが乗るものを調べていったりとか。
Aya:今やっていることを話してもらった。何故やっているのかからつながっているかもしれないけど、君たちのビジョンは?こういうことがやってみたいというのがあったら
Kazuki:汎用的DBにブロックチェーンを使うというのが良いと思っていて、ただ使うだけだと意味がないと思うが、整合性を保つために使う、PrivateとPublicの中間としてのPlasmaのような、独占されるが内容は外部で保証されるようなチェーンは、いろんなものがチェーンや、分散台帳に書き込まれて相互活用できるように、価値を円滑に渡せるような未来が来るのではないかと思います。
Aya:時代が来たときに自分のアイディアを実現したい?
Kazuki:そんな崇高なことはできない
Aya:謙虚なだけだと思うけど
Meika:ブロックチェーンはプライベートにしろパブリックにしろ、改ざんできないように記録できるのが価値、経済エコシステムを人が作り出すことがすごいと思った。そんな事ができるのは国しかできなかった。誰でも価値を生み出して生態系ができる、というブロックチェーンの思想はもっと広がっていったら生きやすくなると思う、エンジニアのギークなおもちゃみたいになっているけど、そうじゃなくて大企業も含めてみんなが使える技術になったら良いと思っています。社会実装、色んな人にマーケティングして普及していく方向で活動していきたいと思います。
Aya:中国語もできるからぜひブリッジになって
Leona:いろんな物の値段が見たい、なるべくそれが多ければ多いほどいい、大きいスケールで短いスパンで動いているとそれだけでも面白い。例えばこの飲み残しに値段がついていると(パネラーに出されている水を取り上げながら説明)。僕のは0.02とかで価格が動いているのに、Yorikoさんのは3000とかで動いてたら面白い
Aya:...という、今の一言でもまた値段が変わったりするのね
Leona:値段は価値や事実や真実と関連している。真実を伝える重要な道具だと思うので、なるべく多くの物と行動の値段が見たい。
Yuriko:私はベンチャーキャピタルでインターンなどをしていて、「高校生でも早く起業したい」とか思いながら、日本に帰ってきたけど、日本の若い起業家を見ていて思うのは、みんな国内マーケットだけ見てて、日本のシェアをとってから世界行くみたいな考え方をしている。でもブロックチェーンに出会ったら、コミュニティがグローバルで、かっこいいと思った。居心地がよい。このコミュニティがすごい好きで、将来、最初からグローバルに活躍できるようなコミュニティに育てていけたら良いなと思った。大学卒業したら自分もプロダクトを作って、世界を狙って自分のスタートアップができたら良いなというのは思っています。
※ご本人の補足Tweetスレッドあり
Aya:最後に一言、最初に私がこのパネルを楽しみにしていたという話をしました。元教育者として、教育への思いは今も変わらずなのですが、若い子たちは立派に考えを持っていて、こういう才能が潰されない世の中になってほしいな、というのが自分の中にあります。Ethereumのトップのリサーチャーには大学ドロップの人もいっぱい居る。本当はみんなに「誰に影響を一番受けたのか」という質問を聞きたかったが、Vitalikは「特に無いけどインターネット」と言っていた。みんなインターネットに影響を受けていて、こういう人たちの中に次の天才が生まれてくる、それを潰さない世界であってほしいな、日本もそうあってほしいなと思います。
今日はありがとうございました。