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暗号通貨が持つプライバシー機能の事業活用について | BlockChainJam2019 12 #BCJ2019

Josh Cincinnati 氏

Zcash Foundation - Executive Director

Zcash 財団専務理事。Zcash 財団は、米国内国歳入法 501(c)(3) の規定に基づく非営利組織であり、インターネット上の決済・プライバシーを支えるインフラ構築を通じた社会貢献を行なっている。前職では Lyft、BlockCypher にてデベロッパーアドボケイト、スタートアップ企業 (現存しない) の共同創設者、ワシントン・ポストのプロダクトマネージャーとして従事。バージニア大学卒業 (数学、政治・社会思想)、スタンフォード大学 MBA 取得。風刺文の執筆が趣味。

パブリックブロックチェーンにおいて利用可能な各種プライバシー技術の概要、こうした技術の活用に関心を示す人々が多く存在する理由、および資金取引においてプライバシーという発想を積極的に受け入れることが企業や政府にとって利益になる可能性があることについて、Zcash財団専務理事がお話しさせていただきます。

暗号通貨が持つプライバシー機能の事業活用について

(急遽、このセッションはVTRで実施)

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直接参加できず申し訳ありません。

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Zcashファンデーション、米国の非営利団体で、プライベートな金融取引をネットで促進保全することに特化、とくにZcashに焦点。

長く仮想通貨に私は関与しています。

Zcashに来る前はbitcoinやEthereumのデベロッパアドボケートなどしていました。

いまはZcashにも関与しているというだけです。

ビジネスケースに触れるだけでなくプライバシーをテクノロジーに加えるモチベーションはなにか、

プライバシーを受け入れる恩恵についてお話できれば

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ビットコインにはインプットとアウトプットがある

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プライベートキーが解除キーになっている。

使われていないアウトプットから新しいアウトプットを作る。

5ドルをインプットに1ドルを相手に、4ドルを自分に。1ドルのアウトプットは、お金を渡す相手のみが持っているプライベートキーが必要になるアウトプットを作る。

ビットコインは新しいプライベートパブリックキーペアを作り出すことのランダム性を前提にしていました。

プライバシーとしては妥当と考えられていたわけです。

でも機能の仕方について、多くのトランザクション活動を解析することが簡単になりました。

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ビットコインのトランザクションを馬鹿正直に行うような人は財務履歴を顕にしているようなところがあるかもしれません。

ただ様々なプライバシーへのアプローチはあります。

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そのうちのひとつはL2のLightning Network、もしくはL1でコインジョインなど。

いろいろな手法でよりプライベートなトランザクションを行いたい人へオプションを提供できる。 将来は多くの改善が出てくると楽観している。

ただ多くの人にはベースレイヤーのアップグレードを追求することは重要という人もいる。ひとつのアプローチはMoneroとZcash

Moneroはインプットとアウトプットをミックスする、パブリックでは誰も見えない。

Zcashはコンセンサスルールにしたがって送るが金額や送り主がわからない。

プロコンいろいろある。

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結果適切な評価は難しい、ただここでの説明は、さまざまなプライバシーへのアプローチに取り組まれている。

ではモチベーションはどこにあるのか。

私のオンラインの生活の機能の仕方

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企業、政府によって私の個人の情報が収集されている。

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われわれはゆっくり茹であげられるカエルのようになってしまう。監視資本主義を作り出すことを奨励していることに気づいていないということになりかねない。

例えば仮想通貨で成功している例を考えてください。仮想通貨がやり取りの支配的な媒体となる、しかしプライバシー機能がデフォルトでなく多くの人が使わない、または機能がない

そうしたとき日常的やり取りはどうするんでしょう

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ローソンのおーいお茶を買うときに、仮想通貨で公開したとしましょう、プライバシー機能はついていないわけです。

店員など、それを目にした人は、私の財務履歴をすべて見ることができるようになるということです。

ブロックチェーンのアナリティクス会社を使えば把握できてしまう。

コンビニで支払う時に自分の銀行口座の履歴を全部見せる必要はない。でも、そういうシステムが存在してしまうんです、プライバシー機能がない仮想通貨が支払いの媒体になるとそういう事が起きてしまうんです。

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個人的な財務の履歴のすべてがわかってしまうのはとても怖いことです、私達の世界は、もうすでにこのように機能し始めているんです。

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私はそのようなものを作りたくないと思っています。

このようなプライバシーのアプローチからどのような恩恵を受けることができるか。

企業はデータを持つことを負債だと考えるべきである

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データを持つことは彼らは資産だと考えていましたが、漏えい等で負債になった

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データに対して厳しい外部的なコストを課すべきだ、データは汚泥だとみなされている、これは私はいいことだと考えています。

プライベートデジタルバリアをサポートすることができればいいが、いままでのデジタルの堀を無くす必要がある。サインアップすることをやめる。

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政府としては取引にビジビリティが必要だと言ってくるでしょう。

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誤った描写で適切に使っていない、でもいい格言だと思って私はよく使っている

物理的なアセットとして存在感がある100ドル札に乗っているフランクリンが言っているのは、一時的な安全を買うために本質的な安全を犠牲にする?ことは。。。

あらゆる安全性を確保する機器に政府用のバックドアを義務付けようとした、常にこうした要請は出てくる

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プライバシーのあるデジタルキャッシュはこうしたことへの戦いであることを忘れてはいけない

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Jim Baker

www.lawfareblog.com

coincenter.org

デジタル世界に移行するには物理貨幣を模倣できる、代替性のある、履歴のついていない物が必要

ATMに高額な通貨を入れようとすると止められる、プライベートの仮想通貨を取引所で使おうとすると警告が出る、このようにバランスをとることができる。

プライバシーを重視した通貨で道徳上の要請を満たすことができる。

日本ではまだまだ現金が支配的であり、デジタルな世界で現金と同じようなデジタルなキャッシュを使えるようにする余地がある

規制当局と話す機会のある方、こうした話があることを啓蒙してほしい

こうしたことが、すべての人のためになるからです。