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Centralized Exchange vs Decentralize Exchange | BlockChainJam2019 19 #BCJ2019

モデレーター

落合 渉悟 氏

全てのスマートコントラクトブロックチェーンに使用可能なL2開発フレームワークであるOVM、およびPlasma開発で世界的に注目を集めるCryptoeconomics LabのCo-founder,COO(同社リサーチャー部谷がCTO就任)。技術理解はさることながら、経済・国際秩序などにも広い見識を持ち、CELの高い技術力をどこに投下することで成果が最大化されるかについて全面的な責任を持つ。

パネル

Yoshinori Hashimoto 氏

Enigma MPC - Enigma Collective日本代表

東京大学大学院経済学研究科金融システム専攻を修了し、日本取引所グループにてQuantitative Analystとして従事した後、bitFlyerにいる間にEnigmaと出会う。ブロックチェーンの世界における秘匿計算技術に革新性を感じ、日本での普及活動のためEnigma Collecvive日本代表に就任する。現在はBUIDL リサーチャーとして活動しつつ、Turingum COOとしてもEnigmaの開発を行っている。

Theo Gonella 氏

0x - Product Manager

2019年7月に0xに参画し、0xプロトコル開発推進に従事。前職ではFacebook広告チームにてプロダクトマネージャーを担当。2014年以降におけるFacebookグローバルセールスチームの業績向上に寄与。エコール・サントラル・パリおよびパドヴァ大学卒業。

Centralized Exchange vs Decentralize Exchange

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橋本:bitFlyerで1年仕事、2018年から今年の初めまで。中央集権型取引所について話します

Theo:0x、DEX代表します。

落合:今日CEXでできてDEXでできないことは

橋本:優位性は2点、1点目は、秘密鍵を管理しなくていい。2つ目は、ユーザー体験がDEXよりも良いということです。DEXを使うと、ブロック生成時間が必要です。CEXでは決済は受け取ってすぐ終わる。

Theo:おっしゃるとおり。しかしながらプライベートキーマネジメントに関しては分散型の場合、より開発が進められる、オンボーディングが簡単になってくると思います。UIに関してはもっと早く実現し平等になると思います。CEXを使うことが増えると思います。トレードの早い実行についてですけども、それがCEXの一番の優位性だと主ます。しかし技術的な障壁であり、これもなくなると思います。あえていいますが、DEXのほうがよりたくさんできると思います。プロトコル以外に外で活用し組み合わせ付加価値が提供できると思います。

落合:鍵管理でマルチシグは可能か

Theo:それはできると思います。0xプロトコルでリクイディティを格納するのはオーダーで表されている。プロトコルで同じユーザーがやり取りするときは信用取引が可能になります。DyDxやDDEXなどが立ち上がっています。これも信用取引で提供されています。

落合:信用取引について答えていただきました、次の質問だったのでいいのですが、マルチシグはかのうでしょうか

Theo:ロードマップには入っていません。今後検討したいと思います。

落合:CEXのいいところは鍵管理ということでマルチシグがあればいいかと思ったのですが。では次の質問、Binanceなどが流動性で有利だがどのように流動性を上げられるか

Theo:Kyber、Uniswap同様、流動性の分散を克服し、グローバルなリクイディティプールを作ることだと思います。Binanceはそれほどのプールは作れません。

橋本:私には2つの方法があると思っています。1つ目はバイナンスをハッキングする。もう一つは基本的な考え方。Binanceに関して厳しく規制する。厳しい規制には優位性があります。厳しい規制であればセキュアなプラットフォームになります。Binanceの画期的側面は損なわれると思います。新しい資産のリスティングが宣言され、信用取引も制限され、DEXのほうが良い体験になると思います。

Theo:明白なことではないかもしれませんがその他のことについて話したいと思います。DEXはそもそもそうしたことから生まれました。中央を信用しなくてよいということです。中央のエンティティから動くことが加速化できるといいと思います。

落合:ブラック・スワン、CEXは標的型攻撃、もう一つはDaoハッキング型のDEX攻撃

橋本:ハッキングが見られるがブラックスワンは見られない。ハッキングがCEXで起きたとしても会社によって保証されている。ブラックスワンはCEXにおいてはない。

Theo:おっしゃるとおり、しかしすべてをオープンにしていることにDEXの優位性がある。0xはそのようなことを想定して開発された。時間をかけて監査してもらっている。私が思うに、より高いセキュリティを担保できると考えている。将来的にトークンの交換はセキュリティを考えなくて良くなると思います。バグなどを取り除いているので、これからは付加価値を安全なエクスチェンジに更かしていくことになると思います。しかしCEXについては信頼の問題がのこります。0xはオープンソースです。最初はバグが多いかもしれません。深刻な問題が起きるかもしれません。しかし進化することで問題はなくなっていくと思います。

橋本:だからこそDAOのようなことは起きます。もしDAOのようなことが起きればリカバリできないということですね。ですからリスク構造が全く異なるということです。

落合:DEXサイドは利益に関して報酬がいらないのでコスト構造が違うと思うがどう考えていますか

橋本:保険会社の観点でいうとCEXに対してのほうが保証しやすいと思います。毎月ハッキングが起きています。保険会社がDEXにおいて保険を提供するなら、インシデントが少ないのでリスクの測定が難しいと思います。もしそれが起きた場合は回復が不可能です。保険はCEXのほうが設計しやすいと思います。

落合:現在のCEXは保険の付保があるんでしょうか

橋本:はい殆どの場合あります。

落合:DEXが勝者になるか?

Theo:マージンについて。取引上はビジネスが経済的価値を生み出す場所にはならないと思います。無料であるからです。誰でも自由に使える。インターオペラビリティによってDEXの利用が増えてくる。

橋本:100%DEXが勝利する。日本や海外で規制が整備されようとしている。トラベルルールを聞いたことがありますか。プライバシー情報を強制するものです。世界をインターバンクの取引と同じように整備しようとしています。CEXマーケットにおけるブロックチェーンの考え方というのはユーザービリティ、技術の使いやすさが低下してしまうと思います。規制当局は適切な設計をしないと思います。このリレーションのメカニズムについて十分な設計が行われないと思いますので、最終的にはDEXが勝者になると思います

落合:私にとっても勉強になりました。大きな拍手を。