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早稲田大学 シンポジウム 仮想通貨はどこへ向かうのか 2018/11/28

シンポジウム「仮想通貨はどこへ向かうのか」

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久保田教授

今回は多くの一般の方に加えて国際取引法をとっているためにレポートのために来た学生も居ると思いますが気楽に聞いていただければ。

最初に私からするとコメントいただく岩原先生は大学院の指導教官。元上司でもある、黒沼先生は日銀時代に来ていただいて公演いただいた。

ゼミ発表のようなところがありますが発表させていただきます。

皆さんのほうが進んでいる面もありブロックチェーンのサークルや企業サークルがある。Ethereumのホワイトペーパー読んだりしている。

仮想通貨とはなにか、光と影、規制はどうあるべきかをお話したいと思います。

新聞報道でビットコインなどの相場が安値をずっと更新しているのをご存知だと思います。一方で法定通貨に裏付けられたステーブルコインは上がっている。

仮想通貨とデジタル通貨で何がどう違うか、お話していきたいけれども。

去年は育成から、今年は規制強化されている。海外でビジネスする人も増えている。

仮想通貨とはなにか。金貨とかはよく見たことがあると思いますが、ビットコインはそのようなものではなくて、暗号のようなものです。

去年は相場は2017年12月にかけてどんどん伸びてコインチェックでどんどん下がった。

仮想通貨とはなにか考えておきたいが、電子マネーとどう違うか。

電子マネーは円やドルなどの見合い資産があるもの。仮想通貨にはない。

Suicaは例えば、“500円分”と日本円で裏付けられている。

ビットコインやEthereumは円建てではなくて、BTCとかEtherだとか、それぞれの貨幣単位がある。

ビットコインが半分ぐらい、2位がEthereum、半年前はビットコインの6割の取引が日本円。

仮想通貨交換所のハッキングが相次いで国際的に規制方向にある。

仮想通貨と言ったときに最近は法定通貨の裏付けのある、仮想通貨のような技術を使った電子マネー、デジタル通貨と呼ぶが、それも含めて仮想通貨と呼ばれるようになってきています。

仮想通貨は本来マイニングするようなもので、資金決済法2条5項で「電子マネーを除く」と書かれているが、電子マネーでもあって仮想通貨の技術を用いたデジタル通貨も議論している。

中央銀行のデジタル通貨はどうか、大口はUAEサウジアラビアウルグアイは小さな例で、実現してしまっている。多くの国は実証研究段階。一応日本でも研究しているが関心は高くない。

海外旅行でお札を払おうとすると、受け取りを拒否されたりするが、日本は現金社会。スウェーデンの10倍現金が流通している。

仮想通貨の特徴ですが、法定通貨と比べて、あるいは電子マネーと比べて、管理者が居ないのが一番の特徴です。本人確認が一部のみ行われているけれども匿名取引ができる。その結果犯罪に使われる。この点が重要。

送金とか商品購入とかに使おうと思っていたが実際には投機に使われている。

メリットは安い手数料で迅速に送金可能。欠点は、資金洗浄。犯罪や人身売買、麻薬取引で得たお金を金融機関をいろんな経路で取引することできれいなお金に見せかける。

現在の論点として、規制か育成かでわかれる。

ブロックチェーンは振興するが仮想通貨については禁止する国、例えば中国、日本も17年は育成だったが今は規制方向。育成が明確なマルタなどもあります。

マルタはEU加盟国。EUの中でどうやって産業振興するかというときに、EUより規制がゆるいほうが良いわけです。仮想通貨とブロックチェーンのハブを目指している。

仮想通貨は信用の担保がブロックチェーンという技術への信頼。管理者がいない。法定通貨は国家の信用、電子マネー法定通貨

皆さんはビットコインにはご存知だと思いますが、第二位の仮想通貨についても確認してまいります。

ビットコインは取引の記録のみ書き込めます。Ethereumは開発プラットフォームで様々な記録を書き込めて、スマートコントラクトといわれる自動執行契約が可能です。

ブロックチェーン BLC の確立した定義はありません。中核技術によく言われることに、従来の中央管理型の仕組みに対して、分散型台帳管理技術と言われます。

ブロックチェーンは何が良いかというと、安いコストで高いセキュリティを実現できる点です。いままで、高いコストで高いセキュリティはいくらでもあった。

決済がブロックチェーン1.0、国際送金・証券決済がブロックチェーン2.0、スマートコントラクトが3.0

すべての情報を一つで管理していた従来のシステムから、中央管理者不在で各管理者がそれぞれチェックする、P2Pシステム

ブロックにした記録をつなげていく、ブロックチェーン

ブロックチェーン技術がもたらす将来のイメージですけれども、中央管理者不在で低コストで高いセキュリティを実現できるということで、衣料、物流、エンタメなど、様々な方向で活用の検討がされています。

ゲーム業界のOBがいて、ブロックチェーンを活用したゲームに携わっている。ゲームは一度ヒットが出ると革命的に広がるという話をしていました。一つヒット作が出るかどうかだと言っておりました。

ただこういうのは一つ間違えると、たとえば中央管理型だと個人情報の移転を中央で管理できます。しかし分散型になると(ネットワークのノードが世界中に分散しているためそのデータのやり取りが)越境になる。EUGDPRとか中国の法律だとかに抵触してくるのではないか。

仮想通貨の光と影

コインチェック事件があります。2017年は日本は仮想通貨の育成に積極的でしたが、この世界最大のハッキング事件に遭遇してしまいました。それ以降金融庁は監督を強化して、日本だけでなく色んな所で起きたので、国際社会は規制する方向です。

仮想通貨NEMは盗まれた先の口座を特定することが出来たが、本人確認は出来ない。行った口座はわかるが、持ち主はわからない。ということで捕まらなかった。

犯人は闇ウェブという、みなさんが普段見ているものと違う深層のインターネットがありますが、(利用者の)本人がわからない(匿名の)、殺人依頼や人身売買がなされているのがあるが、そこで売っぱらわれました。

コインチェックは補償をするといって、だれも信用していなかったが3月に返還を完了した。コインチェックは利益率10%だった。全部保証に当ててもなお63億の利益を確保。ちなみにうちのOGもコインチェックへ転職しました。こないだ会いましたが、元気そうで何よりです。

結局の所、コインチェックの事件の犯人はあまり良くわからないが、臓器売買ネットワークが海外にあって、その組織的犯行と言われています。

金融庁は相次ぐ行政処分を出しました。いくつかは撤退し、自主規制を行う業界団体も出来ました。一方面白いのは海外仮想通貨交換業者であります。Binanceという香港ベースのところがあります。警告したがなかなか言うことを聞いてくれなくて、日本の顧客を相手に商売しているくせに従わない。マルタが仮想通貨立国を目指していると言いましたが、マルタに拠点を移す動きであります。

Coinbase(UFJと連携し2019年に交換業取得計画?)やHoubi(ビットトレードの経営権を獲得)は規制に従ったり、アメリカのペイワード(=Krakenの運営元)とかは自信がないから撤退したりしました。

規制論が高まり、G20はFATFになんとかしろと言った。現状では国によって政策も市場環境も異なる。10月19日に事実上強制力の働くFATF勧告で仮想通貨が対象と言ったが、細かいことはまだ言っていない。

niwatako.hatenablog.jp

改正資金決済法は世界最先端の仮想通貨法と言われたが、コインチェックが起きて、法も課題も先進国になった。

一国が先走ることは大変危険。

英米を始め、諸国は義務化を様子見していた。セキュリティの常識として中途半端なセキュリティが一番危ない。MIWA製縦鍵穴が一番狙われる。鍵があることで安全という仮定が働いてしまうので、中にはいると強盗がやりたい放題ということが起きるが、そういう事が起きたのではないか。

とはいえ相場も交換業の利益も非常に期待があった。しかし、最近は期待がずれてステーブルコインなどの方に行ってしまうかもしれません。

仮想通貨は必要かどうかという議論は世界的に行われています。実用化は簡単ではなく、仮想通貨以外での実用はあまり進んでいない。

ブロックチェーンの発展可能性は世界中で議論されていますが、仮想通貨は賛否両論がある。賛成派としては発展には仮想通貨は不可避と考える。反対派はAML/CFTリスクが高すぎて規制したほうが良いと考えるわけです。

日本は技術と現状追認だったが、議論の方向としては、両者を切り離す方向。

スティグリッツ教授の見解:「なぜ抜け穴を作るのか、履歴がわからなければ取引できないようにすべきだ。」

仮想通貨の副作用として米国による経済制裁対象国のベネズエラは制裁迂回手段として原油埋蔵を裏付けとする仮想通貨ペトロの発行で外貨獲得を画策している。大統領令で自国民の購入を禁止。

北朝鮮は韓国に何回もハッキングを試みて外貨獲得手段にしている。

私の意見は、仮想通貨を完全に管理することは不可能で、仕方ないので規制すべき。

仮想通貨は決算手段なのか金融商品なのかという考え方の違いがあります。決済手段だとすると預金者保護の免許制だが、金融商品だと投資家保護を旨とする登録性が馴染む。

仮想通貨の保有者はアマかプロ化。アマチュアなら適合性原則が関わってくるべきではないか。決済手段なら、預金者保護並みの消費者保護。

イノベーション促進に偏り過ぎではないか、マネロン対策の規制をすべきではないか。

  • 適合性原則に対する考え方
    • 民法学者は販売規制と考える傾向がある
    • 商法学者は勧誘規制と考える傾向がある

仮想通貨について芸能人を起用してコマーシャルで宣伝し、素人の投資参加を会おうる方法はともに問題となりうる。

仮想通貨の規制はどうあるべきか。禁止するのか育成するのか。悪いものなのか、良いものをもたらしていくのか。

AML/CFTなのか産業育成なのか。

国際統一ルールは本当は良いかもしれないがなかなか。

FATFは7月報告で各国それぞれあまりにも状況が違うと言っています。

  • 禁止: 中国インドインドネシア
  • 規制: オーストっラリアフランスドイツイタリア日本スイスアメリ
  • 疑わしい取引報告のみ:アルゼンチン、南米
  • そのほかなにもしていない

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FATF Report to G20 Finance Ministers and Central Bank Governorsより

アメリカでは分散型交換所も増えている。それに影響されて日本でも増えていくかもしれない。そうすると規制のあり方も変わる。

中国はICOと交換所を禁止してP2P取引も禁止。

日本はAML/CFTで規制を導入、コインチェック以降監督規制を強化。

国ごとに規制が違うとどんなリスクが有るかと言うと regulatory arbitrage というのが起きる。

ルールや価格の違いを利用して設けることが起きたり、 unregulated safe havens 規制のないところに行けば何でもできる。

日本では仮想通貨の交換取引は交換所経由で行わえるので仮想通貨規制=交換所規制となる。

中国は交換と採掘両方が存在しており、仮想通貨規制には交換所規制とP2P規制が必要。

P2P規制は法的には可能か、中国では可能。事前のネット検閲が中国では合法。日本では、事前のネット検閲は日本国憲法上、認められない。著作権侵害の接続遮断でも絶賛議論中。

日本はどういう解決策に向かっているかと言うと、業界団体の自主規制がかなり機能している。資金決済法や金融商品取引法の改正も検討されている。

これに付け加えると、P2P取引のディスインセンティブ(損)という状況を作らないといけないのではないか。取引履歴が確認できない取引は交換所で加算消費税を課すなど。

さらなる日本における監督規制として、いろいろ検討されているようであります。

次に面白い問題として、もしGAFAが仮想通貨を発行し、法定通貨を駆逐したらどうなるか。日本もそうだが、小さな国の法定通貨は駆逐される可能性がある。これに対してどう考えるのか。それは重大な問題だと思います。貨幣法で国家の管理下に置いているが、これが機能しなくなると法律家としては受け入れがたい。

岩村先生は、全く問題ないとおっしゃりそうです。間違ってたらごめんなさい。政府に金銭は管理できない。人民が「何が金銭か」を考える。国家が通貨を決める前から通貨は存在していた。仮にアマゾンが世界通貨を発行してそれで良ければ、中央銀行は不要なのだ、と。

しかし最近の個人情報の越境規制で考えるとGAFA支配はやはり問題なのではないか。個人データの越境規制が問題になっている。GAFAが通貨発行したらこの点がクリアできるのかなというのが気になります。

ほかに法的問題は様々だが、一つは強制執行。裁判所が強制執行命令を出しても仮想通貨に対してそれは執行できるのか。取引所口座の仮想通貨の差し押さえが出来なかったという例が6/14の日経にあります。しかし約款の整備ができているところは出来ているようなので、それを支える法整備が必要なのではないか。

中央銀行のデジタル通貨

メリットは便利、デメリットは管理できなくなる混乱。

米スティグリッド先生は肯定的だが、私は単純化し過ぎではないかと思っている。

デジタル空間の域外適用

国家法の適用範囲は領域内にとどまるというもの。FBIはシルクロード事件の国際捜査(人身売買などの闇サイト)は海外に無断でスパイウェアを設置して捜査して主権の侵害だと問題になった。その後のアルファベイ事件の国際捜査では、関係国との共同操作という形態を取り、相手国の同意を得て行うようにした。

消費者保護

基本的にリスク啓蒙が不足しているのではないか。適合性原則も議論すべきだがあまり議論されていないのではないか。

国民生活センターの報道発表

交換業者の対応が不十分な事例を紹介、登録業者であることを確認しリスクを理解し可能な対策を、リスクを理解して取引しましょう。→これはZaif事件のようなものが、この3、4行で理解できるのか。

国際的なといういつルール作りもまだまだ途上で課題が多い。

駆け足になりましたが以上です。

岩原教授(金融の専門家、金融審議会で資金決済法改正時の座長を務めた。)

私の只今の久保田先生の包括的な問題に対するコメントと言うより、久保田先生がその他の問題としておっしゃった、法的に仮想通貨はどういう問題があるのか、問題点を申し上げさせていただく。久保田先生の補足と考えていただければ。

いろいろな種類があるというのは久保田先生がおっしゃったとおりで、それぞれ法的問題も違ってくる。仮想通貨の中で最も広く、極端な性格が出ているビットコインを例にとってお話申し上げたい。

あらゆる法規制の適用を受けないように作られた通貨ではないかと思います。

通貨を規制する法律の対象になりませんし、有価証券、みなし有価証券にも該当しない。消費者保護のための金融証券取引法の規制も受けません。

わずかに仮想通貨交換所の規制の資金決済法のみの適用を受けている。

さらに私法上でも、物権にも債権にも、民法執行法、倒産法の対象にもならない。

このような法的ルール、国家権力の外で流通する通貨を作ろうというのがそもそもビットコイン。このような性格は国家のコントロール下に通貨をおかず、通貨が競争すべきであるという、ハイエクの主張に沿ったもののように思われます。

またマイナーの競争で通貨を獲得していくのは市場主義的かもしれません。

しかし利用者や債権者の利益、社会の利益を大きく損なう危険があると考えています。広く利用されるようになるためには価値の安定性、安全性、利便性、適法な利用が保たれなければなりません。

ところがビットコインに言えば、価値は大きく変動し、決済手段として使われることはほとんど泣く、我が国では、もっぱら投資手段として使われています。

ビットコインは、国によって過剰に発行されることがないように、新規発行されるものが4年に1度半減していき、2100万ドルで打ち止めになって発行されなくなる。

そうであれば過剰発行によるインフレの恐れはないが、主たる通貨になるならば経済の拡大に応じた通貨供給量の増大が出来ないのでデフレの問題がある。

では実際にビットコインの発行量に上限がないと言えるのか?

ビットコインからビットコインキャッシュが分裂し、そこからさらにSVが分裂していることを見ると、本当に発行上限がないのは疑問、そうするとインフレの問題があるのかもしれません。

いずにしても、法的な通貨供給の仕組みはない。

安全性については、デジタル署名やブロックチェーンの技術で偽造や消去はできない。二重譲渡にも対処できる。しかしハッキングや経営者の不正行為で大量に盗まれる事件が続いている。仮想通貨の秘密鍵を取られたり消去で失われると仮想通貨は失われる。

少なくとも自分自身のアカウントを持たず取引所に預けているだけの人にしては安全性が高いとは言えない。

利便性から見てもビットコインの取引は10分に1回のブロック形成が6回行われるまで取引が確定しない仕組み。1時間立たないと取引が確定しないので即時性にかけ、実際の取引には向かないと思います。

ただ我が国では決済手段ビットコインP2Pとりひきがおこなわれることはほとんど無く、交換所での引き渡し請求権を移転することでビットコインを使用しているように思います。

ビットコインマネーロンダリングに利用される可能性が高く問題が多い。

差し押さえも出来ないし利用者を補足することも出来ない。登録機関にアドレスを登録でもさせない限り適法に利用することは難しいのではないか。しかしそうしたことは非常に困難。

さらに法的な問題。投資商品としての仮想通貨の問題、実際上仮想通貨は投資商品として保有されている。しかし投資商品に関する基本法である金商法が適用されず投資家保護からは非常に大きな問題となっている。我が国の金商法は2条1項有価証券または2条2行のみなし有価証券のみとみなされるので、仮想通貨は該当しない。

アメリカでは仮想通貨を新規に発行して資金を集めるICOを証券取引委員会での登録を要求する形で規制が行われている。

我が国においては仮想通貨取引につき、金融証券取引法の適用がないので、交換所の登録が義務付けられ、預かっている金銭・仮想通貨を分別管理することだけが求められている。この分別管理も単に帳簿上区分するということで、アドレスを別にして取られないようにするということは(法的な義務としては)されていない。

金融業者なら適用される規制が適用されていない。投資者保護に反する取引が広く行われている。仮想通貨の交換所などが、仮想通貨の発行や売買で巨額の利益を出している。

金商法なら禁止されるような自己取引を交換所がやっていたから出来たわけで、そのぶん一般消費者が損をしている。

先ほど久保田教授がおっしゃった私法上仮想通貨が補足出来ない問題、まずP2P取引参加利用者が有する仮想通貨に対していかなる形で強制執行が可能か、ものにも当たらないし債権にも当たらないということで、また財産権にもあたらない、MtGox社の破産事件に置きまして東京地方裁判所は所有権の対象ではない、不法行為も認められないということで、MtGOXに仮想通貨を預託していた利用者の返還請求を退けた。

そこで学説上は、なんとかそういう交換所を介して仮想通貨を持っている人を保護しようといろいろな解釈が唱えられています。ただ実際は非常に困難だと思います。差し押さえをするときに、おそらく現行法の解釈としては東京地裁の考え方に基づくとその他財産権にあたるとして強制執行は債権執行の例によるということになると思います。発行者が居ないので、民事執行法167条では、第三債務者が存在せず取り立てを行えないので譲渡命令、管理命令になるが、これのためには秘密鍵の提供を受けざるを得ない。秘密鍵の提出に協力してもらえなかった場合困難である。

秘密鍵の提供が必要で情報提供を拒まれると間接強制せざるを得ないが、資産を持っていなければ差し押さえは出来ない。事実上の差し押さえ禁止財産。そのようなことは市場経済市民社会の起訴を危うくするものである。

つまり仮想通貨は、強制執行や倒産手続きから逃れる財産隠匿手段となる。

強制執行倒産手続きが出来ないので結局通貨として使えない。

唯一の方法は、秘密鍵は登記所に登録しなければならないというようにしない限り難しい、しかしそれは非常に難しい。

最後に、P2P取引が行われることはほとんど無く、交換所を通した取引で、彼らの権利が非常に難しい、結局間接的に保有している場合に一種の交換書に対する債権を持っている、しかしその債権とはなにかというのが非常に難しい。

かつてのMtGoxのようなものだと救済に実効性はない。関節保有についても保有者を保護するためにいろいろな解釈論、信託を利用するとか、アメリカのアーティクルエイトのような解釈を導入する考えもあったが無理だろう。

最低限、交換業者は単に帳簿上顧客保有分の仮想通貨を分別管理するだけでなく自己保有分は別のアカウントにするということがまず必要になるのではないか。

さらに顧客保護をする場合には預託を受けた仮想通貨を供託させる、保全契約を締結させるとか、資金移動業者のような規制が必要になってくるのではないかと思います。

短い時間ですが以上でご清聴ありがとうございました。

岩村教授(貨幣論金融論専門、ナカモトサトシではないかと記者に尋ねられたこともある)

今日はコメントということでお受けいたしました。コメントされた岩原先生がどうしても私がリファーしたい人の名前を上げてくれたので冒頭に物の考え方という点でお話したいのが、ハイエクという、ご存知の方多いかもしれないが、ケインズの批判者として知られている。マーガレット・サッチャーが熱烈な信奉者だった。

書いたものを読むと厳しいことを書いているのでこういう人が周りに居たら嫌だと思うが、内容は尊敬する他ない。

1970年台、貨幣を国家の統制から外すべきだと、中央銀行が貨幣を独占発行するのは良くない、70年台のインフレを前に、モラルが損なわれていると、だから彼らにも競争と競争による理性を導入すべきだという議論。

ハイエクに対する経済学者の一致した反対は、「そこはわかるけれども、そんなことをしたら金融政策が機能しなくなるじゃないか」ということだった。

しかし金融政策はいま機能しているか。マネーを2倍、4倍にしてもインフレにならない。改めて金融政策の重要性は問題になっている。

自由主義経済と社会主義経済の批判からなる本、長期的には金融政策は無駄だと彼は断言している。そのことを含めてかれは貨幣の自由発行を唱えている。

かつては金融政策への期待が大きかったが、いまはこれを読むと、改めて感じることが多い。

ちょっと話を変えて、久保田さんの非常に充実した、充実しすぎてすごい勢いで話が進んでしまった、この資料に沿っていくつかお話したいと思います。時間がないと思うので超過したら止めてください。

そうですね。こういう、中を見て色々書いてあるなと思うが、たとえば仮想通貨は電子マネーとは違う。

すぐ私達は疑問を持ってほしい、貨幣論研究者ですから。円やドルは何を見合いにして発行されているのか。

法制度の発展史的にははっきりしていて、もともと金属貨幣を見合いにして発行されていた。金属貨幣を見合いにしない例外的な強制力を法律の中で最初に書いたのは多分アメリカで、1862年南北戦争の最中に政府紙幣をLegal Tenderと言い切った、それがLegal tender actです。

ちなみに今のFederal Reserve Actはlegal tenderという言葉は部分的にしか使わない。彼らは、自分たちの発行するマネーをlawful moneyと言っているんですね。全部意味が違う。ちなみに今の話について言うと、アメリカはいくつか他に法律があるのですが、legal tender は lawful moneyの部分集合だという考え方になっている。日本銀行法も、法貨として無制限に通用すると書いちゃっているのですが、その法貨は英語になおすときにlegal tenderなのかlawful moneyなのかというのは迷うところがある。ちなみに、たしか日本の法律の公式訳は legal tender になっている。私としては rawful money と約しておいてもらったほうが良かったのですが。

それはそうとして、円ドル、見合い資産は何なのか。見合いはなにか、無いという考え方もあります。無いからこそインフレになるという議論が普及する。サトシ・ナカモトも彼のペーパーを読むと、そういう考え方に基づいて書かれている。だから私と同一視されることはないと思う。私は別のものが見合い資産になっていると考えている。

それも説明せよとあれば説明したいと思いますが、時間もありますのでいくつかのポイントをご紹介しましょう。

価値の保証という言葉が書かれていますけれども、ここも気になるところ。政府は流通の仕組みを保証するのか、価値の有り様を保証するのか、貨幣論では大きな問題。

みなさん眠くなってきていますか?

トーンを変えると、2000年ほど前にその話が出ている。聖書です。

エスが、ユダヤのxxx(聞き取れず)者に対して、「あなたは納税を認めるのかどうか。」と言うときに、彼はデナリオン銀貨を持って、この形はシーザーのものだ、この輝きは神のものだ、神のものは神に、シーザーのものはシーザーに返せ、という言い方をするのですが、これぞその貨幣を考えるときに、流通の仕組みとか、取締の仕組みを軸に考えるのか、それとも、貨幣の価値の由来を軸に考えるのか、大きな意味が2000年前に提示されていて、殆どがキリスト教徒であろう経済学者がそれを忘れているのは面白い話。

ビットコイン、Ethereum、ブロックチェーンということで言うと、ブロックチェーンは本当に良いシステムなのか。

良いというのは、安く安全で証明力が高いものなのか、ということについては、技術系の人ではそうではないと思っている方が遥かに多いです。

一つの記録をたくさんのコンピューターが確認するほうが、一つのコンピュータが確認するより絶対効率は落ちる。

ではなぜ分散なのか。

サトシ・ナカモト派の気持ちは、たくさんの、ばらばらで動いているから統制できない。暗号が統制できないというのは少し違います。秘密鍵程度でプライバシーを守ろうとすると当然相手によっては対応が難しくなるが、暗号理論をやっていた時代も少しあるのでそうしたものに頼らないことも知っている、ゼロ知識証明。なんとか秘密鍵をと言っても、そういう話まで持ち出されると技術的にどうかなと思います。

一気に強制執行の話に持っていってしまえば、強制執行はある意味強制執行は暴力行為。実力行使ですから。そうするとビットコインなり他の仮想通貨を運用する人、作ろうとする人、扱おうとする人の持っている力を超える力を何らかの形で国家が行使できなければ、規制できないのは当たり前。

暴力団を規制するには最後は銃が居る。悲しいですがトランプが言っている通り。

そうすると暗号通貨を追跡する、あるいは一部の処理を無効にすることは、できるに決っている。ほどほどのコンピューターパワーを集中すれば必ずできる。

ただそれをするほどの合意基盤が世の中に存在しないからそれをしないのだろうなと思います。

僕は話しだすとどんどん長くなってしまうのですが。。。

スマートコントラクトという言葉も、誤解を得やすい。スマートコントラクトはコンピューターサイエンスでは昔からあった概念。プログラムとプログラムが参照するデータの中で閉じて実行されるものがスマートコントラクト。それが現実世界に入ってくる。そのためには仲介がなにか必要。

Ethereumとスマートコントラクトというとなにかすごいことができると思ってしまう人がいるようですが、そのすごいことは普通できません。普通できないことをできるようにしようとするから技術者としては面白いし、規制する側は頭を悩ますのですが、可愛そうなのは名前に踊らされてマジカルパワーのようなものだと思ってしまう人です。もう少し技術を勉強したほうが良いなというのは常々思っています。

あとは先生が私に話してほしいと思ったのは、GAFAでしょうかね、私は「中央銀行不要でいいという派」ではないかと。

結論、不要になっていいと思っています。

しかし今のようなGAFAのような主体が発行することには非常にネガティブです。

私は中央銀行という世界に居たわけですけれども、中央銀行中央銀行と尊敬されるには、自らに対する厳しい節度が必要で、その節度の中には、人の取引や人の懐の中を覗き込まないと。それをどうしても覗き込むんだったら国家権力をもって覗き込んでほしい。

日本銀行は長い間続けていた考査という、銀行への立ち入り調査をほとんど辞めている。道義的にはそれは、国家権力の範囲で金融庁の仕事になっている。

それで、GAFAは膨大な個人データを持っている。それが通貨を持つのはグロテスクそのもの。

ビッグブラザーという言葉があります。すべての情報を管理する、1984に出てくる。

国家権力から個人データを管理するのが良いか、資本の力によって存在する主体が管理するのが良いか。どちらも私はあまり良くないと思うが、しかしまだ国家のほうがまだまし。

アマゾンが世界通貨というのであれば、Amazonは個人データの管理を諦める必要がある。またそうでなければ、誰がアマゾンの通貨を信用するか。そうしなければいずれ揺り返しが出てくるだろう。


それではここで休憩を頂いて、その後登壇者間のディスカッション、質疑応答の時間にしたいと思います。

16:30再開


黒沼: それぞれからコメントがありましたので、応答していっていただきたいと思います

久保田: 解説しつつ答えていきたいと思います。岩原先生からさまざまな詳しい分析をいただきました。2つほどお伺いしたいのですが、ICOIPOの仮想通貨番、WhitePaperをつくってトークンを発行して資金調達する)、世界各国では証券としてSEC登録を要するようにされたりしている。日本では、金商法不適用というお話でした。日本では立法論が出ているし、金融庁の中でも検討されているようだが、一部分だけ適用されるのか大きく改正されるのかなどがありますが、現行では不適用だが、適用される立法論があればどのような形のものなのか。第二に、倒産の局面に置いて、所有権性がないということで取り戻しが出来ないという判決があったが、MtGoxが規約で信託として管理すると書いてあるのでこの情報をつかって、信託法に基づく、信託財産なら倒産手続きから除外されるので、これを適用できないかとされているが、信託も困難として気があったが、規約に信託財産だと書くことで問題をクリアできないのか。

岩原: 最初のICOに対して金融商品取引法を適用できるようにする立法論にどのようなものがありうるか、むしろ黒沼先生に教えていただきたいが、金商法における有価証券の募集、とみなしてそれに関する金商法の規制を適用するのも考えられることだが、これはICOトークンを登録というか、有価証券として登録させてどういう情報を開示させたらそれで投資者の保護になるのかと言うと非常にわからない、仕組みを開示するぐらいがせいぜい関の山。会社なら事業内容を開示して、こういった収益が期待できるということをディスクローズしてそれを見て投資家が投資することが期待できるだろうが、ICOでそこから上がる収益がどうなるかを理解させるような開示は、何を開示させたらリスクや収益性を理解して投資できるか、非常に難しいと思うのですけどね。さっき申しましたように記入証券取引に関する規制、執行義務、デリバティブなど、を課すことは可能だと思う。アメリカ型のICOを証券法に適合させて登録させることは一定の抑制になっているようだが、それが投資家保護としてうまく機能するかはかなり難しいと思います。業者の取引規制のほうがもし考えられるとしたら、考えられると思います。信託構成ができないか、東大の教授も唱えておられて、考えられるとは思うが、実効性を持つためにはアドレスを別にしてそこに資産が確保されているようにして、その上で資産管理、排他性を持てることが出来ないと、単に信託だと言っただけでは十分な保護にはならない。

久保田: 岩村先生にも、2点、まず1点目はGAFAは、中央銀行ではだめだがGAFAはだめだというのは、中央銀行は国家権力の行使に踏み込んではだめだということだと理解したが、日本の場合は政府と中央銀行の独立性がある。中国中央銀行であればほぼ国家イコール。国家の最強部隊として活用する議論もあり得る。日本の銀行法の中の中央銀行の独立性であれば、安倍政権からすれば財務省の手足でないのだから、独立性は小戸に任せて日本銀行は違うよという議論もなりたるのでは。2問目は、暗号の専門家として、ゼロ知識証明とかつかって、仮想通貨をトレースできるはずだということを興味深くお伺いしたが、危惧しているのは、P2P取引がないにしても、アメリカで分散型交換所が流行っていて、コインチェックの人に言わせると中央集権型取引所はコストが高すぎて分散型取引所に転職する動きがあるようであります。日本でも分散型の取引所が来たときに中央集権的取引所の規制では厳しいので、何らかの、技術的手段でなりたつものでないと厳しいと思いますが、暗号学として、仮に分散型とかP2Pが主流になったときに暗号学的な解決策はありうるのか。産総研と開発することになって考えているが方法がないので知見があれば

岩村: 国家と中央銀行、久保田さんの思う通りですよ。ジョセフスティーブ、多くの銀行や金融の人が反発しているが、私は一里以上のものがあると思っている。「金融政策に未来はあるか」、岩波新書だした。そこでやっぱりスティーブスは鋭いことを言っていて、世界が縮小するときはすべてが反対だ、中央銀行の独立は私は成長経済の中で生まれた国家間競争を勝ち抜くモデルの一つだったと思います。そうしたなかで中央銀行市中銀行を区別した。ハイエクの言い方をすると全体主義、の国家体制では中央と市中銀行の違いは本質的にない。そういう事がいい悪いは別として存在することは認めたが良いし、日本も財政と金融の区別はなくなっていくと思います。そうすると何が起きるのか、財政や政府との競争相手が新しく生まれてくる。それぞGAFA。私が例えばAmazonが何処までもというのはグロテスクかなというのは、一方では日銀金融政策さえコントロールすればすべてが解決するというのがグロテスクというのと同じ、自由や民主主義の基本の姿、すべてを撮ろうとしない。それを忘れないでほしい。暗号技術でなんとかなりませんか、というのは、なんとかなります。でも技術では攻める側と守る側が同じ。何かを守らせようとしたらそれなりの覚悟がいる。暗号通貨の価値は数年前にディスカッション・ペーパーを書いて、社会学系のネットワークに上げといたら、この分野ではダントツ一位を続けているのだが、ステーブルコインとは別の方法で価値を生み出せるということを論じているのだが、何かを守ろうとしたらコストは掛かる。1兆ドルのものを作ろうとしたら1兆ドルのコストがかかる、だからビットコインは長期的には成長しない。1兆ドルを取り返そうとしたら、ビットコインネットワークを圧倒するパワーが居るし、すればできる。一定の地域のちあんをどうしても守りたければ自動操縦を持った将兵を投入する必要がある。理想的な世の中を想像する人には不都合な事実だが、それは受け入れないといけない事実。z cryptoで検索するとZ-cashが出てくる。ゼロ知識のZ。どんな世界でも人を特定するのは消して簡単なことではない。もともと私達が特定できると思っているのは、だいたい黒沼先生は髭をはやしていたな、知的な風貌だなと、メガネを除いて私と正反対だが、そういうことが分かっているからです。黒沼さんは本当に黒沼さんなんだろうか、というと難しい。文字で契約する分野はメソポタミアが古い。どこそこに住んでいる背がこれくらいで目がなにいろでどんな人間が、ここをもって、ロバ何頭を、こんな風貌のこんな人がこれを認めたということが石版に書いてある。バーチャルスペースの世界でのレベルでは確実に確認できる。バーチャルスペースにサトシは居る。だが誰だかはわからない。現実の人の行動とクリプトカレンシーとの間を結びつける、インパルス、推論が必要。今度は突然通貨の世界に戻ってくると、通貨の世界でも本当はラクラクと可能なんです。全部番号がついているので、どこでどんなものがどんなふうに使われているか推定はできる。その先は推論。それが現実の誰かを特定することは別の話。この世界で取引を取り消そうとすれば大きなコンピューターパワーを使えばいい。現実と結びつけることは難しい。マネーロンダリングのために膨大なリソースを使っている。マネーロンダリングを暴くことに同じリソースを使っていない。重要じゃないと思っているからじゃないかな。あと産総研が勝てる知識をもっていない、知識を持っていたら自分で始める人のほうが多い。これもまた認めざるを得ない不都合な事実。

会場: きょうは久保田先生に濃い内容をまとめていただいてありがとうございます。3つあるが一つに絞らないといけないかと思いますので、クリティカルに考えるためには、危険性、基本的なビットコインブロックチェーンの経済性とかセキュリティの安全性でいうと、岩村先生は否定的、実感できる数値とかを上げて言うと役立つのではないかと思うが、そのへんはどうか、

岩村: ビットコインは何故5千ドルで買うのか。自分で作ると5千ドルかかるから。マイニング競争に参加してくじを引き当てる計算パワーには平均5千ドルかかるから。それが今の価格を大きく支配はしている。分散マイニング型のブロックチェーンは非常に不経済。1000ばかりの取引をサポートするためにそれだけのコストを掛けないといけない。ビットコインは何に似ているかと言うと実物に似ている。仮想空間において黄金のふりをしている。金が高いのは掘るのが高いから。金は貨幣の主流の地位から滑り落ちていく。金融システムの中にリザーブとしておいておいて何倍にもして扱うほうが効率的だから。もっといくと、なんなら何もなくてもいいじゃないかとなった。では何故ビットコインなのか。結局今の、国の側から言えば、国の規制から逃れたいだろうという話になるし、一方で自由派からいえば、いまの通貨制度があまりにもひどすぎるからだと。私が長く居た中央銀行の世界には競争相手があったほうが良い。ただビットコインはどうせそんなに大きなものにはならない、それがビットコインの不経済性

会場: 大きな電力が使われている。というのが言われている。かなりのお金が使われている。スピードに関しては、ビットコインとVisaと比べて

岩村:一言で言うと、ビットコインはとっても遅いです。分散にこだわるから。大事なことはどういうスピードにするか、性能にするかは、どういう相手と競争するかによる。それは技術そのものが持っている宿命ではない。はっきりしているのはブロックチェーンは優れた技術に違いない、だから仮想通貨と切り離してでも育成しようということは技術に対する誤解。

会場: 日銀が異次元緩和をして久しいがここで中央デジタル通貨を導入したら異次元緩和にメリットが有るか、それとも対して無いか

久保田: 中央銀行デジタル通貨を発行してインフレ緩和政策を進めるのは中央銀行デジタル通貨を発行するとすれば(個人に対して)、一人ひとりに別の金利を付けられる、マイナス金利を付けたりもできる。中央銀行がもし今後インフレにしたいとすれば、ひとりひとりの口座をどんどんマイナス金利にするとか、あるいはちょっと使う人にはプラスにするとか、それぞれ完全に管理できる。良い社会科は別として、中央銀行の目標達成にはかなり便利なツールができると思っていますが、たぶんこれは、だいぶ岩村さんに叩かれると思います。

岩村: まず1つは中央銀行は何のために金融政策をしているのかを整理しなくてはいけない。実は中央銀行の伝統的な考え方は貨幣価値の維持。通貨は大きく分けると価値尺度としての貢献と、決済手段(価値保存手段)としての供給。価値尺度がより本質的で、ハイエクが繰り返し言っているところ。いまは価値尺度の金融政策と、決済手段としての金融政策がごっちゃになっている時代だと思う。決済手段としてのマネーを大量に供給すれば、価値尺度に影響があるだろうと思って始めたのが異次元緩和でしたが、結論から言うと影響は小さい、あるいは0かもしれない。もっというと逆の影響すらあったのかもしれない。これが事実だと思います。 価値尺度と決済手段は分けて考えるべきと言い出した人はとても古い、1931年から2年にロバートアイスラーという人がそういう事を言っている。それは非常に偉大な著作だが多くの人は貨幣の維持とかに気を取られていく。アイスラーの著作が非常に重要だと言うことを強調している人が居て私も知った。自分で考えついたつもりだったのですが。 あとエピソードを言うと、それを言っているアイスラーの本というのが、Stable Moneyです。

【聞き起こし】「仮想通貨交換業等に関する研究会」(第10回)

会場のスピーカーの音量が小さく、発言の聞き取りが極めて困難でしたので、次回はぜひ音量を上げていただきたいと思います。

発言中、聞き取れなかった箇所は xxx 等で記しています。また、発言者を記載していますが、指名を聞き取れなかったケースがほとんどのため、誤って記録されている可能性があります。


金融庁より資料がダウンロード可能です。


神田座長

おはようございます。定刻になりましたので始めさせていただきます。

仮想通貨交換業等に関する研究会の第10回目の会合を開かせていただきます。

皆様お忙しいところお集まりただきありがとうございます。

本日でございますが、ICOへの対応ということですので、前回を踏まえて更に検討を進めさせていただきたいと思います。

また本日はICOへの対応以外の諸課題について、これまでの審議の結果を踏まえた、規制の内容の方向性について、論点を整理した資料があるのでこれについても。

事務局から資料2と3の説明、そのあと資料4についてその内容を説明してご意見を伺いたい。

【資料2、3読み上げ】

メンバーから質問意見

岩下メンバー

  • 仲介業者不要で交換できるICOトークンの特性についての指摘
    • 既存の金融規制は紙の証券を扱う想定になっているが、トークンは移転が容易
    • 転売規制を条件に許される私募の形態で売り出されたICOトークンが実際には転売されている
    • 規制することは妥当だが、実効性には疑問がある
  • 株式の上場のような努力インセンティブが発行体にない無い
  • 情報を開示させるにしても、個人が0から開始するプロジェクトに対して実効性はあるのか
  • 上場・非上場のトークンで扱いを分けるとき、国内にしか規制が及ばない
    • 投資家保護の観点では海外業者と直接やり取りしている者はあえて国内法の保護を逃れているのであって、保護できないとしてもやむを得ないのではないか

現状ICOトークンの市場取引価格を調べるにあたってはTokenDataというサイトが有りそれを見て動向を調べているが、11月下旬仮想通貨が大幅に全体的に値を下げてマーケットキャップが半分になった。

その結果、ICOトークンは仮想通貨と完全に連動するものではないはずだが、例えば日本国内で唯一発行されたCOMSAは1/20に価格が減少しているところ。

その他、Fund Raising額の上位20のICOトークンの中で、トークンセールの売り出し価格を上回っているものは2つにすぎず、18が下がっている。

こうしたことを考えると、ICOは果たして投資家保護に該当するような、投資家に勧めるべきような金融商品の一部だろうかというのは、半年だけを見た限りで判断するものではないかもしれないが、3兆円ほど1年半ほどで発行され、結局最終的には高値で掴んでいる。これを詐欺的と言うかは別として、仕組みとして、当たりの決まった、宝くじと言っていますが、投資家が損をすることが分かっているような商品ではないか。

これをなんとか生き永らえさせようと、各国でやっておりまして、IEOだ、STOと言う言葉が出てくるが、話を聞いてみますと、証券法の対象とならない仕組みを活用しながら最終的には流通性が高いことを利用して転売して、最終的に高値づかみをする素人を探している事例にしか私には見えない。

実際に米国において、Regulation D(一定の要件を満たせば私募による資金調達の登録が免除される。転売規制がかかる)に基づいて転売規制が課せられて発行されたICOトークンが、一般投資家に転売されているという事例が多々ネットでは上がってくるが、これについて、規制は難しい、何故かと言うと仮想通貨の一般的な傾向として仲介業者が不要であるということが言えます。

日本の場合は、交換業自体が証券会社的な機能を果たしてくれているので、業規制の対象になっているメリットは有るが、ICOを投資するような投資家は基本的にはウォレットを自分で持って、自分で秘密鍵を管理して、ブロックチェーンに自分のアドレスでxxxxxxxx(聞き取れず)するような人が多い。

そうしたケースではそもそも仲介業者は必要ない。最初にFiat CurrencyとVirtual Currencyとの交換には必要だが、そこから先は、どの仲介業者がなくてもできることになってしまうのでそれを規制することは実務上非常に難しい。転売をした場合どのようなペナルティに当たるかも難しいようで、転売をするのは私募で買った一般投資家が素人の投資家に転売する。

それが証券法上の売出し行為に当たるとすれば、その人が規制違反になるが、普通に買ったものを転売しただけだと言われたら、それをxxx(聞き取れず)するのは非常に難しいということになりますし、そういう仲介業者なしに行われると実効的に転売規制ができるのだろうかということにかなり疑問を感じる。

有価証券的な価値を有するところのSTO等と言われているような、資料7ページに有る丸3の文言について、有価証券として規制すること自体は性格上、妥当だと思いますし、様々な部分は理解できる一方で、本当にここに入ってきた場合に、第一種の金商法のこれを掴んだと言うとことが取り扱ったとして私募で売られてしまったものをどう、事実上売られてしまうものをどうやって規制するか、非常に大変だろうなと思います。

ICOの全体として非常に可能性があるからなんとかという気持ちには私的にはなれないわけですが、1年2年ほど、全世界で3兆円ほど発行されたと言われていますけれども、リスクマネーとしてイノベーションに活用されたならそれはそれで良いことかもしれないので、本当にそういう事があるのであれば、そういう物があってもいいということに、賛成できなくはないわけですけれども。

事実上インセンティブがない、本人が頑張ってイノベーション・事業をすることが本人のリターンになるような仕組みが、例えば株式会社の仕組みでは出来ている。だからこそベンチャーの事業とかが、IPO目指してイノベーションして上場した利益のために努力する。それに該当する行為がICOの場合なかなか見受けられない。

金融証券法制を逃れるために、事業収益の分配をできるだけ避けようとしている。そういうために事業の成果と事実上関係ない形で、これは、通貨なのだがトークン、トークンエコノミーと言われるが、トークンを発行すると勝手にお金として使われるということを自動的に想像するようだが、そんなことはない、通貨やお金を扱っている人を非常に馬鹿にしているのではないか。

果たしてこういう物によってトークンが発行され、通貨として使われていることは見ないし、有価証券による資金調達手段として有効に使われることもないことを考えると、問題点の指摘については全く納得でして、今後ともICOをしたいという人達が出てくることを考えると、2ページ3ページに有るような何かしらの対応をしていかないと、ということを、それ自体が、それ自体が国内の法律でxxxxxが、詐欺的な事案の温床になってしまうとか、そういう事になっては困るので、一定のルールを設けた上で、何らかの形の規制に持っていったほうが良いのではないか。

その場合に、プロ向け、クラウドファンディングの制限、投資家の制限、こういった要件は、もともと紙の証券を扱って、あるいは仲介業者を利用してから、転売等にコストを掛けて行う場合が前提であるように思われるが、ERC20というコストが掛からない、すなわちEthereumウォレットを持っていれば自動的にトークンを受け取ることができるという特性から、流行しだしたことが、昨年の3,4,5月頃からだと思いますが、ということを考えると、もともと持っている人に転売して最終的に高値づかみする投資家を探す仕組みであるように見えるので、そうすると5ページに有るような、確実に転売制限がかかるかどうかという形のものについてはxxxxxxxx。

もう一つ、6ページ以降、開示規制ということにした場合、現状ICOのほとんどは法人組織でもない人がアイディアを出して、ICOやりたいですと言って資金を得るケースが多い。 本体が開示するときに(?)質がないケースがまま見受けられる。 

そうすると、調達資金をどうやって使っているのか継続的な開示ということになるんでしょうけれども、オフィスもスタッフさんもいないような(?)主体が開示規制を発行時にしますということにして、0ですというのは、あまり意味がないので、そのへんの実効性をどう担保するか。

通常の意味で我々が考えている株式会社の開示規制と同じようなものであるかと言うと違うものであるようなので、実際に開示規制をxxxxxxxしていないところまで始まってくる形になってしまうのではないかと危惧いたします。そういう意味では、具体的にこれがICOに対して開示規制を行うことにした場合にどういうことになるのかについて、検討は大切かなと思う。

8ページ(6)不公正取引規制については、上場されていないものについて、あまりあの、そういったxxxxxxをやるにしても、上場とは何かという、 今の仮想通貨の交換業のICOトークンの市場があるような無いような、しかも市場の数字が出ているものでも、媒体によって数値が違うのもある。いろいろあるので、株式などの有価証券を真似ているが実際にはそうでないわけですよね、

つい錯覚してしまいますが、ICOトークンの値段がたくさん出ている表を出しているWebサイトがあっても、それは別に上場されているわけで多分はないのだと思うのだけれども、ただ一方で、Krakenなどにはこれらの仮想通貨取引所に上場しているんだと、海外仮想通貨業者の値段を出している、あるいは自分で取引所を作って上場する人も出てくる。

そうするとここで言うのは、日本国内の証券取引法に基づく有価証券取引所のことを言っている上場であって、それが、そこに上場する規制を気にしていることを意識されているが、一般に仮想通貨とかICOの世界で上場というと、KrakenやBinanceに上場することなどをもって上場と言っているようなので、そことは違う議論であることは、明確にしていくことが良いだろうと。

全て諸々の規制が国内の取引所に対するもので国外のものにかかるものではないというのが取引規制上しょうがない。

ERC20をウォレットに入れて海外の業者と取引しているようなのは、日本の国内法における保護からあえて逃れて、道を外れて取引をしている用に見えるので、そうした人まで無理やり保護するという形でやることは技術的にも難しいと思うので、何かしらやむを得ない部分もあるのかなと思う。

三宅メンバー

  • 業規制を行っていく場合各国当局との連携も必要になるだろう
  • 自主規制による審査
    • 詐欺が多いため高度なノウハウが必要とされる
    • 審査の過程でふさわしいICOを類型化していけるのではないか
  • アフィリエイトから誘引されるケースへの対応
  • 消費者に対する注意喚起もより一層必要

xxxxx

規制の実効性という観点でいうと、xxxx合理的かと思いますので、xxxx、基本的には業登録のもとで、登録業者を介して手続きということも必要になるのではないかと思います。こうした場合、各国当局との連携も必要になってくるでしょうし。

自主規制案も審査をどうこうとありますが、現状8割が詐欺と言われているICOですから、非常に高度なノウハウが必要になってくるのではないかと思います。逆に言うと、8割ぐらいは詐欺ですんで、スクリーニングでバツをつけるぐらいのxxxということでなくてはいけない。

ICOの設計の自由度は、規制が適用されていないということがxxxxx強いと思うのですが、もしそういうことであるならば、スクリーニング過程の中でふさわしいICOの類型をパターン化していくことんなるんじゃないかと思います。

最後に、詐欺的事案に使われやすい要因として、インターネットを使ったことで心理的障壁が低いとか、アフィリエイトや無登録の海外業者など、そういった様々なリスク要因が内包されていると聞いていますので、やはり適切な自己責任が非常に必要になる。

したがって情報開示をする法整備は当然ですが、まずは消費者に対する注意喚起が従来以上に必要、それから、アフィリエイトが非常に難しいわけでありまして、そこから誘引されるケースが多い。

横断的な?xxxxx。

井上メンバー

  • トークンの性質や取得方法で限定せず、有償または対価によって発行されるICOトークンを広く有価証券としても良いのではないか
    • 事業収益でない、利息等がつく社債的なトークンの可能性の指摘
    • 仮想通貨に当たらない資産で取得することで規制対象外とされる可能性の指摘
  • 投資性を有する有償で発行されるトークンを一概に既存の有価証券の規制を適用し、自己募集規制を加えたら良いのではないか
  • 仮想通貨交換業が先物、FX等のリスク資産を販売する業の性格も帯びるため、追加の規制をかけていく必要があるのではないか
    • 発行者の情報、債務有無・内容・発行価格の算定根拠の説明、あるいは何の債務も負っていないことを明示させることが重要

3点コメントしたいと思います。

1つ目は、規制の枠組みとして投資性を有するICOトークンとそれ以外を区別する前提で、なにをもって投資性のある無しを言うのか。 2つ目は、投資性を有するICOトークンについて 3つ目はそれ以外のICOトークンについて。

1つ目でございますが、資料2の1ページ目に示された基本的考え方について、投資性を有するICOトークンに対して金商法の規制を構築しそれ以外のトークンについては機能に応じて規制を及ぼすということは、賛成します。

まずは、投資性を有するICOトークンの範囲についてですが、資料3の7ページによりますと、発行者が存在し、将来的な事業収益を分配する債務を負っているもの、とされていて、主としてエクイティを想定しているのかなと思うが、 受益性の高いトークンについて言えば、たとえばビットコイン建ての元本に利息をつけて返済するのは、社債と同じように、有価証券と捉えて金商法の規制対象と考えられるように思います。 そうだとすれば、流通性のあるICOトークンについては、集団的投資スキームに含めていくのではなく、新たに有価証券指定することが考えられるのではないかと思います。 またその際に、資料2の4ページに有るように、仮想通貨で購入されるICOトークンを規制対象にすべきでは、という点については異論はありませんが、そうしますと今度は仮想通貨に当たらない資産との交換を間に挟んでまた規制を回避することを考えるかもしれませんので、この際、仮想通貨による払込だけを追加するのではなくて、投資性があるICOトークンについて言えば、有償で取得されるあるいは対価を得て発行されるICOトークンといったものを広く有価証券とすることもあるのではないかなと思います。

2つ目は、投資性を有するICOトークンの規制の内容について、コメント申し上げます。

今述べましたように発行体が保有者に対して金銭仮想通貨その他支払い義務を負っているようなものはエクイティ的なものデット的なものも含めて、有償で発行される限りは、有価証券指定することが考えられるのかなと思いますけれども、そうすれば、一般的な有価証券についての不正行為については当然規制の対象になると思います。その上でICOトークンの流通性の高さを考慮すると、有価証券としての業規制を考えるべきではないかと思います。そうすれは株式や社債と同様に基本的に50名以上に勧誘すれば業規制がかかりますし、講習縦覧型の情報開示が行われるようになる。引受や販売行為について、原則として証券会社が対応するということになります。その上で、ICO特有の法律が考えられるとしたら、自己募集に行気性を適用する。これをすれば事実上自己募集のICOは難しくなると思いますが、投資性のあるICOの適正化のためには、基本的に証券会社等に入ってもらうべきだとなればそれで良いのかなと思う。ここまで規制することを前提とすればですが、投資性を有するICOについて一般投資家への特段の規制、流通に関する(?)規制、インサイダー取引規制について、金商法に置くと考えれば、特別に必要なくなるので、有価証券に適用される現在の規制に加えて、自己募集規制を加えることが出来たら足りるのかなと思う。あと自主規制として考えられるとすれば、一般投資家への少人数志望を行わないようにすることもありうるのかもしれません。なおICOについて少額取引を規制するために投資型クラウドファンディングを設けることは必要ないのかなと思う。

最後に3つ目の、投資性を有しないICOトークンへの規制ですが、 このようなICOトークンのうち、商品やサービスの数量が記録されているものについては、現行法の前払式支払い手段として資金決済法上の規制を及ぼすということになると思いますし、詐欺的なものは、現物払商法、悪徳商法と同様に犯罪として摘発するものですから、金融の世界とは別のものとして規律するということになると思います。

その上で投資性を有しないICOトークンというのは、仮想通貨に該当する限りは資料2の9ページから10ページに有るように、    ICOにおけるトークン販売行為には、発行者自身が販売行為をする場合であれ、第三者が販売行為をする場合であれ、現行法上、仮想通貨交換業の規律が適用されます。 現在の仮想通貨交換業というのは、仮想通貨が支払い決済手段であることを前提として、そうした機能にしたがって交換業務をxxすることになっているのに対して、現実の仮想通貨の企業というのは、支払い決済手段というよりは投資手段という面が強くなっていますので、その保証を暗号資産とするだけでなく、販売業務に対する規制を適正化する必要があるのではないかとお思います。 すなわち、支払い決済手段の交換業務としての機能のみならず、商品先物取引、FXのような、有価証券と異なるリスク資産の販売を業とする性格も帯びるというようなものとして、 ICOトークンの機能をより推測して規制をかけていく、具体的には、資料2の10ページの2つ目の丸のところの記載事項のうち、「発行者に関する情報、発行者が仮想通貨の保有者に対して負う債務の有無・内容、発行価格の算定根拠」の説明が重要だとお思います。

これに対して、もう一つ、「事業計画書、事業の実現可能性、事業の進捗」というものについては、有価証券とされるべきICOトークンについては重要かなと思いますけれども、投資性を有しないICOトークンについては、業者に説明させるとしても、かえって投資家が期待するようなことにならないように注意する必要があると思います。

この手のICOトークンについてはむしろ、発行体の債務の内容として、具体的には何の債務もおってないと、あるいは、出世払い程度の努力義務しか無いことをむしろ明示させることのほうが、事業内容を明示させることよりも重要ではないかなと言うふうに思っております。

発行価額の算定根拠を示されることによって、中身の乏しいICOトークンの発行を抑えられるという機能も期待できるのではないかと思います。

永沢メンバー (00:47:31)

  • 自己募集は必要ではないか
  • 情報開示のあり方
    • 有価証券届出書、有価証券報告書に準じるべきだと考える一方で、ベンチャー育成を配慮するならば当該分野の専門家も巻き込んで、基準を緩める必要があるかも検討いただきたい
    • 対象が個人となることを想定して考える必要がある
  • どのような者が第三者となるのか検討が必要
  • クラウドファンディング仲介業者のような役割を考えた場合に、特別な要件はないか検討が必要
  • わかりやすい警告の表示を検討しても良いのではないか
  • アフィリエイト広告のあり方について考える必要がある
  • 金融庁のリソースを過度に使うべきではなく、自己責任を徹底していくことが大事
  • 自主規制団体を組織するならば新たに証券会社的な要素を考慮した要件の検討と、加入の必須化が必要

全体像お示しいただいたのですが基本的に異論はございません。

正直なところICOトークンが証券取引法の中に入ってくるのかなぁと、ちょっと商品として位置づけることには個人的には抵抗があるのですが、さきほど三宅委員がxxxx的にと言うxxxをされましたのでその当たりを汲んでいただけるのだと思っていますけども、いずれにしても被害防止をもれなく、さまざまな詐欺的な被害、あるいは十分に運営されないことによる被害が出てくることを考えますと、あらゆることを想定して漏れのないようにお伝え(?)をしておく、事前の対応をしておくという観点からすると、現行の金融商品取引法や資金決済法を前提としながら適切な規制をしていくことが必要なんじゃないかと考えております。

また三宅委員がご指摘されましたように、自己募集について規制をかけることも必要なのではないかと思いました。

ばらばらになるが、情報開示についてが心配なところで、発行においては有価証券届出書、継続開示については有価証券報告書に準じた形の情報開示が求められるのではないかと思います。

一方でこちらの分野で資金調達される方を増やしたい、ベンチャー育成のためにそういう必要があるということであるならば、どの程度であれば開示を緩めることができるのかということを、実際に資金調達を希望されている方と、たとえば第三者がどのようなものが該当するのか私にはわかりませんが、証券業協会の経験のある方にも入っていただいて、協議をして、どこまで緩めるのか、できる限り緩めないのが望ましいと思っていますけれども、緩めるならばどの程度なのかについてご検討いただきたいと思います。

またその際、この分野で対象になるのは個人であろうということが想定されますので、情報格差のある個人が、対象になることを想定して情報開示のあり方を考える必要があるのではないかと思っております。

三者の役割が非常に重要であることは随所から読み取れるわけですけれども、どのような方に第三者の役割を担っていただくのかを具体的に検討していく必要があるのではないかと思います。

6ページにCF業者(クラウドファンディング業者)というのが出てきておりましたが、追加的に求められる要件があるのではないかと思っておりまして、ICOトークンに関して、特別にxxxが必要ではないかと思っております。

それから7ページ目のところですけれども、ICOトークンの個人投資家への販売勧誘は実際にはインターネット上で行われるわけですから、公募に近い形で、個人のアクセスを制限することは難しいと思いますので、3つ追加でお願いしたいと思います。

すでに10ページにも書いてございますけれども、特に、ICOは危険であるという警告をより一層しなければならないと思います。イギリスではドクロマーク的なものをxxx時に出していたような記憶がありますけれども、やはりこれは危険であるというドクロマーク的な警告を最初に出すことを考えても良いと思います。

また2点目としてはKYCを事業者においてしていただくことが必要でございまして、これは出来ているかどうかという仕組みを、システム的な対応というのを構築することも義務付けるということも必要なのではないかと思います。

さらに、アフィリエイト広告について、今回この場ではICOに限ったことでないと思っておりますが、アフィリエイト広告のあり方については別途考える必要があるのではないか。

ICOトークンなどの規制に関して、金融庁のリソースを過度に使うべきではないと思っておりまして、自己責任を徹底していくことが大事かと思っています。

自主規制団体のような話も出ているが、また前回のお話のときには、資金決済業で認定を取られた団体のほうがというお話も出てきているが、証券会社的な要素も必要ではなないかと思っておりますので、もう一度自主規制団体を組織されるということで、そこに委ねられるということであるならば、求められる要件は別途検討が必要ではないかと思いますし、必ず加入することというのが必要ではないかと思います。

坂メンバー (00:53:37)

  • 適正な取引は
    • 経済合理性のある対価関係が確保されること
    • 必要なガバナンスが確保されること
  • 発行者が債務を負わないものは経済合理的価値の算出が難しいのではないか
  • 適正な自己責任を求めるには、利用者の適切な選別と、利用者に対してリスク情報が適切に開示される必要がある
  • 投資性のあるICOトークンについて指摘されている、流通性の高さや情報の非対称性・インターネットによる出資といった特性は、ユーティリティ型トークンも参考にすべき特性である
  • 投資性のあるICOトークンはスタートアップ段階の案件が多いこと、ガバナンスが脆弱であることを考えると投資判断は難しく、一般に流通させることには慎重に考えるべき
  • ユーティリティ型ICOで資金を集める場合、事業計画審査も事業遂行のモニタリングも必要で、規制に基づく監視が及ぶべきである
    • 利用者が知ることができるべきもの
      • トークンで得られる物・サービスを明示する
      • 事業遂行が確保される仕組みが必要
      • 遂行状況に問題があるときにどのような手段が取れるのかは重大な関心事である
      • トークンが利用できる環境がどのように継続的に確保されるか、そのためのコスト負担
    • 投機的取引は抑制されるべき(上場したら著しく価格が高騰する状況は適切ではない)
    • ガバナンス機能の確保
      • ICOスキームや発行者自身による工夫が期待される
      • 三者や出資者によるチェックが求められる
    • 利用者目線で債務の内容が明示されるべき
      • 得られる物・サービスを具体的に示す
      • 決済手段として利用される場合、何にどのくらい使うことになるかある程度具体的に明らかにされるべき
    • 債務を負わないトークンは単に寄付となる可能性があることを明記するべき
    • 情報提供
      • 事業計画、事業の実現可能性、事業の進捗状況を提供させるべき
      • 事業遂行のあり方、ガバナンスのあり方、トークン管理方法、持続可能性に関する情報、発行されるトークンの配分のあり方、発行者に留保される割合、販売方針
      • 加えて審査と、問題のあるものは販売しないことが不可欠
    • 一般への販売価格についての考え方は検討すべき
      • どういったものを前提に資金のルートを作れば適切なお金の流れができるか検討すべき

順次何点か述べさせていただければと思います。

まず基本的な考え方の部分について2点

一つは、1ページ目の適正な取引とはなにか、適切な取引とは何かということが問題になるのではないか。少なくとも経済的合理性のある対価関係が確保されることと、それから事業のスペックやトークンの管理について必要なガバナンスが確保されるということの2点が必要ではないかと思います。経済的合理性のある対価関係ですが、これはICOの類型によって異なるという考えであります。資料3の7ページの丸3、これは将来の期待収益の割引経済価値、経済的合理性のある割引経済価値が、経済的合理性のある対価ないし価値を検討する際の枠組みになると考えられ、ICOについてはガバナンスが脆弱性で事業の実現性が相当低いことを考えるとさらに相応のxxのxxxxが行われるということになるのではないかと思います。次に丸2の2、物・サービス等を提供するものについては、これは将来提供される物・サービスの価値が根源的な価値になるのであろう。さらに丸2の1ですけれども、これは根源的価値をxxすることが出来ず、経済的合理的な価値が見出し難いのではないかと思われます。

それから2点目、1ページの中には適正な自己責任という言葉も出てきます。この点については2点留意が必要と思っております。一つはICOがリスクの高い取引であることを鑑みて、自己責任が問うことができる利用者は適切に選別される必要があるだろう。それから今一つは、自己責任を問う原点として、リスクに関する情報が適切に提供される必要があり、利用者は情報提供を受けリスクを引き受けたと認められる範囲において自己責任を問われるということを基本とすべきではないかと思います。それから、次に、投資性のあるICOについてですけれども、ここについて基本的な考え方が2ページ3ページに示されているかと思います。ここに書かれていることはいずれも重要で、ここに書いていることは基本的には投資性以外の、ユーティリティ型にも参考すべきことが示されているのではないか。投資性のICOについては6ページ最後に投資回収に至るまで、継続的に監督下にということが示されていますが、これは極めて重要だと思います。それから議論があります投資勧誘の制限等ですが、現段階では問題のあるICOが多い、案件がスタートアップ段階のものが多い、ガバナンスが脆弱であることを考えると、投資判断は極めて難しいと思いますので、一般に広く流通させることについてはすこし慎重に考えなくてはいけないと考えています。以前に申し上げましたが、機関投資家に販売したりxxxxしたりするのも一案だし、投資家クラウドファンディングに習って整備をすることも一案かと思います。これは規制全体像がどうなっていくかの兼ね合いかと思っています。

次に、ユーティリティ型ICOについて何点か申し上げたいと思います。

これは先程の資料3の丸2に該当するものと思いますが、こういったものについてはホワイトペーパーで事業計画を示して資金を集めるなら、事業計画の審査も何らかの形で必要だし、事業遂行のモニタリングも必要だと思います。規制のあり方としては、金商法の枠組みに載せるということが考えられると思いますけれども、資金決済法の規律で実現するのも選択肢の一つかと思います。問題は規律の実質的内容かと思います。基本的に、少なくとも国内に資金提供を呼びかけるICOについては、業規制による監督が及ぶべきだと思います。

その観点から、6件ほど意見を申し上げますが、

まず1点目、こうしたユーティリティ型ICOを念頭に置くと、利用者の立場から、どのような姿が求められるのかを考えると、まずICOに出資する段階で事業計画の内容もさることながら、出資により取得するトークンによって、どのような物やサービスを受けることができるかを具体的に知ることができ、そういった得られるものとの関係において、出資額が適切な水準かどうか判断できることが必要ではないかと思います。このような市場の選択が機能すること重要ではないかと思います。資金提供されたあと、利用者が事業の遂行状況を知ることができる必要があると思いますし、事業遂行が確保されるための仕組みや、もし遂行状況に問題があるときに、どんな手段がとれるのかということも重大な関心事になるのではないかと思います。さらに、事業が進められ、たとえば事業計画されていたプラットフォームが利用に移行されたときには、トークンが利用できる環境がどのように継続的に確保されるのか。そのコスト負担や、あるいは発行者あたりの取得可能性がどういうふうになっているかということも重要になってくると思います。このような利用者の合理的な要請を制度的にいかに支えることができるかということが課題になるのではないかと思います。

2点目、経済合理性のある対価関係が成立して経済的に合理的なICOが可能になるには、投機取引が抑制される必要がある。この間ICOトークンが上場するに際して、一時的に価格が著しく上昇して、その後価格が下落して低位に推移するという状況があるかと思います。これは単なるブームを背景とした投機的なバブルという流れですし、これらの中で不適切な資産移転が起こっているのではないかと思われます。このような状況は、適切な取引とは言い難いのではないかと思われます。

3点目、ICOのガバナンスの機能の確保が事業の実現性を左右する重要な点であろうと思います。ICOはスタートアップ段階のものであり、ガバナンスの仕組みを持たないので、そのままでは適切な事業遂行が行われない可能性が高い。その点レピュテーションリスクを背景として、発行者に対するガバナンス機能が発揮されることもあるかと思いますが、前提として事業内容や進行状況が適切に開示される必要がありますし、こういった機能はスタートアップには比較的に効きにくい麺があることに留意が必要ではないかと思います。このようなことを念頭に置いて、事業遂行を担保する何ら中のガバナンスの仕組みが、ICOスキームにおいて、発行者において工夫されることが期待されると思いますし、第三者や出資者にチェックされることも求められるのではないかと思います。

4点目、10ページの、提供すべき情報として挙げられている項目は非常に重要かと思います。これらの項目の中で、保有者に対する債務の有無とありますが、この点はむしろ、利用者目線で、利用者がトークンの仕組みにより得られる物やサービスが具体的に示されるべきではないかと思います。それがない場合には無いことが明示されるべきなんだろうと思います。ICOの中には、プラットフォームが稼働した際にプラットフォーム内で決済手段として用いることができるとしてトークンを発行する場合がありますけれども、こうした場合もプラットフォーム内でどのようなサービスを受けることができるのか、決済手段として用いられる場合にどのようなサービスにどのような単位のトークンを使うことになるのかがある程度具体的に明らかにされるべきなのではないかと思います。

次に、発行額の算定根拠についてですが、何ら債務を追わないトークンは、合理的算定根拠を示すことは基本的には出来ないのではないかと思うので、そうであるとすれば寄付としての結果になる可能性があることを明記するべきだと思います。

それから事業計画の内容等について、これをそのまま情報提供すべきかについて少し議論があるんですけれども、事業計画書ですとか事業の実現可能性、事業の進捗状況については、私はきちんと情報提供させるべきだと思います。現状すでに事業計画や実現可能性について、これをすでに記載したホワイトペーパーが多く出回っている、そうしたことがされているので、その内容を適正化するという観点から情報提供させることが必要かと思います。その他、先程申し上げた観点から、事業の遂行やガバナンスのあり方、トークンの管理とか持続可能性に関する情報、発行されるトークンの配分のあり方、これは発行者に留保される割合も含めて、ですが、そうしたものとか、販売方針に関する情報提供がされることが必要ではないかと思います。10ページ最後にあるように、情報提供は必要ですが、それだけで蔓延している詐欺的なICOや不適切なICOが防止できるかは極めて不審(?)ですので、10ページ最後にあります通り、厳正な審査、問題のあるものは販売しないことは不可欠かというふうに思います。

それから最後に、ユーティリティ型等の一般への販売価格についての考え方は検討すべき課題であるというふうに思います。全体としてどのような規制の枠組みができるのか、あるいはどういった使われ方をするのかを念頭に最終的に考えることになろうかと思いますが、どういったものであれば、どういったものを前提にどういった層に資金のルートを作れば、適切なお金の流れができるかという論点から検討すべき。

福田メンバー (01:04:40)

  • 投資家の理性を管理することが一番大事
  • 実態に対して高値がついているバブルと、詐欺の区別は難しいところがある
    • 将来的に形を変えて同じようなことが起きたときも想定して制度設計が必要ではないか
    • 投資家への注意喚起が大事
  • 一般投資家と言いながらも、非常に特殊な人達が参加していることを考慮して、投資家保護を考える必要がある

基本的には事務局の整理が良く出来ていると思いますし異論はありません。

ただ、永沢メンバーがおっしゃったとおり、どこまでこういったものに規制当局が関与すべきかという面はあって、通常の金融取引では起きないことがいろいろ起きていて、投資家の理性を管理することが一番大事かと思う。

ただこの種の問題を考えたときに、詐欺とバブルはどこが違うのかと言う問題はあって、バブルは、定義から実態のないものが価値を持つのがバブル、それは崩壊したらたしかに実態のないものを売ったということになるわけですけれども、実態はそれなりにあるが高値で買って損をすることは普通にある。そこらへんは詐欺とはなかなかいい難しいところがある。

この種の、ICOはかなり実体が分かってきて、今となっては問題がいろいろあったと言うことが発覚するわけですけれども、こういう新しい技術が出てきたときに、書籍とかネット上とかでいろんな新しい技術の夢とみたいなものがまことしやかに語られて、だけど少なくともxxxでは正しいか間違っているのか判断つかないという状況は起こって、結果的に今となってみればということはたくさんあるわけですが、そういった問題をどう抱えていくかという意味では、それは根源的な問題。

たしかにICOだけを狭く捉えればこういう規制だが、新しい技術が生まれてくるときに、なかなか何が問題かわからないものを規制していくことは難しいですし、バブルが何故起こるかというときによく言われることが、This time is differentという事があって、全く同じ形では現れない。われわれも、おそらくICOの投資家も後悔していて、二度とやるものかと思っている人は多いと思うのですが、おそらく将来的にまた形を変えてThis time is differentという形で現れてくる、という問題も含めてこの問題というのは考えるべきなんじゃないか。

というときに、現状のICOを規制するものは出来ているが、This time is differentで出てきたものに関して、どういう対応ができるかということも含めて、制度設計を考えておく必要はあるのかもしれないということなのかなと思います。

どうすれば良いのかというのはいろんな意味で、投資家に注意喚起することがやはり大事かと思う。

やや違和感があるのは、一般投資家というのは、違和感がややあって、確かにその商品を誰でも買えるという意味では一般投資家なんだろうなとは思いますが、一般の人達が買っているのかと言うと、やはり非常に特定の人たちしか買っていない商品ではあるということだと思います。

一般投資家だから、そういう人たちをどういうふうに考えるのかは、やや難しい点というのはあって、可愛そうな人たちで、それによって日常生活もままならない状況に、本当になっているのかどうか、という面も含めて投資家保護という視点がそれなりには重要なんじゃないかと思います。

加藤メンバー (01:08:54)

  • ICOが債務を負う形で行われているのかそうでないのかは明確でない場合がある
  • 2分された場合、決済規制に当てはまるようにしようとされることを防ぐ必要がある
    • 投資家にとって決済規制か投資規制かは重要ではない
    • 投資家の理解に合わせた場合、2つのどちらかに断定する規制は不適切ではないか
  • 上場の禁止は行き過ぎで、むしろ流通の場があることで取引の透明性が高まるのではないか
  • 相対取引で流通性の高い新しい取引形態として、今後のICOコインの流通のあり方は継続的に調査していく必要性がある

意見を述べさせていただきます。

1点目は投機性を有するICOの定義の話でして、資料3の7ページ、発行者が存在して将来的に利益を分配する債務を負っているもの、と定義されていると理解しました。ただ、実際に流通している、行われているICOで、債務を負っているかどうかわからない場合が多いので、ここの、投資性を有するICOをいかに明確な形で切り出すことができるか、これは条文の書き方の問題かもしれませんけれども、重要ではないかと思いました。

何故そう考えたかと申しますと、これはさきほど他の先生からもご指摘がありましたが、決済規制と投資規制ということで2分されて、少し見ると、決済規制のほうが緩やかな印象を持ってしまう。そうするといわば規制のアービトラージが行われる可能性が出てきますのでそれを防ぐような体制を取る必要があると思います。

そういった点では、決済規制の中でも先程ご意見があったと思いますが、投資規制の中でこれは資金決済法という法制度上の事実上の限界があるかもしれないが、入れられるものは入れて見る必要があるかと思います。

何故かと言うと、いまICOに応じている投資家にとっては、決済規制の対象になるか投資規制の対象になるかは、実はどうでもいい話ではないかという気がしていて、むしろ現時点の投資家の理解を前提にした場合には、断定するような規制の差を設けるのは適切ではないように思います。

もちろん将来的に、投資家の理解が進んだら徐々に別れていく面もあるかもしれませんが、現時点ではあまりその、決済規制と投資規制で明確に規制内容を変えるのは少し危惧を覚えるところであります。

2点目は、資料2の8ページ、流通の場に関する規制という話です。

流通の場に関する規制ということでは、例えば東京証券取引所が扱うことは危険だと思うが、新しく、これは仮定の話で、ICOトークンだけを扱う取引所をどこか証券会社が作った場合に、それをどう評価するかは別の問題かと思う。ICOの価格形成や取引は相対取引が中心で、市場価格があるのかどうかすらよくわからないわけです。そういった場合、取引所という形で取引が集中できたほうが、もしかしたら取引の透明性が高まる気もするんですね。もしそういったメリットがあるのだとすれば、流通の場に関する規制を、上場を制度的に禁止するのはいきすぎじゃないか、もちろん株式を上場している取引所が扱うのは適切ではないが、コインだけを上場する取引所はあって良いんじゃないかという気がします。

関連して、8ページでは、独自の流通形態を予め用意する必要があるかどうかについてご紹介があるわけですが、むしろEthereumを使った場合に、相対取引流動性の高い商品を作ることができる、これはおそらく、新しい流通の形態だと思うんですね。これは今後の課題かもしれないですけれども、8ページに掲げられている、株式の流通の場とは全く違った、しかし流通性の高い取引形態が生まれる可能性があるのかどうか、というのを意識しながら、ICOのコインの流通がどうなっていくのか継続的に調査していく必要があるのかなと思います。

神作メンバー (01:13:18)

  • 自己募集には規制が必要だと考える
  • 値段がついているという特徴から、価格操作や価格を左右する重要事実が存在する。
    • 詐欺のみならず価格がついていることを踏まえた何らかの規制が必要ではないか。

第一は、基本的な考え方でございますけれども、資料3の7ページにかかれている、このように分けた考え方に賛成でございます。

各論について述べさせていただきたいと思いますけれども、まず自己募集についてでございます。

このICOの投資規制の対象となるべきICOについては前回も申し上げさせていただいたように、もし仮に、有価証券ということになりますと、開示規制が適用されないことになりますので、少なくとも開示規制が必要であるということを述べさせていただいたところでありますけれども、

自己募集については、現在のところ規制がないと思われますけれども、第三者のチェックへの期待というところが多いと思いますが、第三者の自己募集についても、何らかの規制が必要ではないかと思います。ペーパーで問題定義されていますが、自己募集についても規制をかけることが必要。

それから、証券と決済規制にまたがる提起をさせていただきたいと思います。上場されていない場合にも仮想通貨の大きな特徴は値段がついているということが特徴ではないかと思います。そのときに、取引所における価格というのが公正ならという前提で金商法が作られているが、そうではない価格が存在していて、その価格に基づいて高騰していることが多いのではないかと思います。そうしますと、価格がある以上は価格操作、非公開の重要な事実というものがあって、そうしたものは投資規制の側でもカバーしていく方向について更に検討していかなければと思っています。

また同じことは決済規制にも当てはまると思っておりまして、決済規制でも、価格がついていて、操作が可能である場合、価格に重要な影響を与える情報があるという場合には、単なる詐欺の規制だけではなく、価格がついている点を踏まえて、何らかの規制のあり方について考えていく必要があるのではないか。

その点が、もし可能であれば追加で議論ができればと思っておりますけれども、それ以外の部分については基本的に賛成でございます。

森下メンバー (01:18:03)

  • 技術面で人員やリスクに左右される部分がICO案件には存在し、特有の開示項目について検討される必要がある
  • 譲渡の制限・転売制限の実効性をどのように担保するかは今後の研究課題である
  • 実効性のある規制をかけにくい環境(インターネット、海外)が利用される
    • 発行者が果たす役割が大きい
      • ネット広告でダイレクトに投資家にアクセスし、魅了的な情報を提供することができる
      • 規制の及ばない海外取引所を使うことができる
    • アフィリエイト広告
  • 書籍やWebサイトの充実により、ICOに一般の人々が参加できるようになっている
  • 発行体に着目して規制のあり方について視野を広げて考えてもよいのではないか
    • 法人でない発行体も想定される

まず1点目、ICO特有の開示項目があるのかという問いがあったと思います。

これは大いにあると思います。法令の中で実際に規定すべきことではないと思いますが、たとえばICOにおきまして、技術のチームにどのような人が入っているのかとか、あるいはテクノロジーがリスクを左右する部分もあると思いますので、ICOの開示項目については十分な検討がなされていく必要があるのではないかというふうに思っています。

2点目、譲渡の制限という点が、規制を考える上で一つの大きなポイントになるのではないかと思います。頂いた資料でも、流通しない仕組みがあれば、と言うふうに考えることができるのではないか、ですとか、転売制限があれば、別な考え方ができるのではないかというような議論がなされていまして、私はそれは、そうあって良いと思いますが、一方で頂いた資料でですね、転売制限があると言いながら守っていないスキームが多いということもありましたので、どうやって担保していくのかも規制の実効性を考える上で今後の研究課題なのかなというふうに考えています。

3点目、発行者に対して、開示規制が課されますが、勧誘や広告という観点で、発行者の果たす役割が比較的、多いという気もいたしまして、その点をどう考えるかが、仮想通貨、ICOを考える上で一つの特徴的な点ではないかと思います。

先ほど岩下メンバーから、仲介者がなくても取引できるという側面があるという指摘がありましたが、ネットで発行者がバンバン広告を打つ、広告を打つことでダイレクトに投資家にアクセスをする、魅力的な情報を提示することは可能かと思います。

たとえば発行者が海外の取引所をつかって上場するなど、どこか規制の及ばないところを使って買わせる、実際的には海外には規制の権限が及ばない、発行者は自身は、何らかの開示はしているかもしれないが、非常にxxxで、Webサイトで広告を打つということも考えられる。そう考えると発行者による勧誘のコントロールという部分は、ネットの世界でなかなかリアルの人を捕まえにくい、実効性のある規制をかけにくい環境における一つのポイントのような気がしまして、発行者による広告勧誘規制、開示規制、ということになるわけですね。そういったことは検討されて良いのではないか。アフィリエイト広告を含めてですけど、そこは一つのxxxというようなxxxx。

あとは、わざわざ買いに来るのが一般投資家かというお話がありましたけども、最近書店で、仮想通貨マガジンとか、書名はわかりませんけれども、ICO宣伝がされている。買い方を簡単に解説してくれるWebサイトも有る。そういうような環境下でどこまで格別な方たちの投資として保護が必要なのかは考えても良いと思います。

あとは、発行体との関係ではですね、法人でないような発行体も、どうぞご自由にということなのか、というところは考えどころかと思います。株式と同じような株式会社としての実体を持たない人たちが株式のように流動性の高い投資商品を発行することは想定してこなかったが、ICOの世界では誰でも発行できるという形でしたので、発行体に着目してどういった規制があるべきかもう少し視野を広げて考えても良いのではないか。

翁メンバー (01:23:04)

  • 国際的な取り組みもみながら情報開示の仕組みの構築を行っていく必要がある
  • どのような仲介者、第三者を想定するのかより検討が必要
  • 発行者の規制にあたっては、善意のスタートアップも想定して規制のレベルを検討していくべき
  • ブロックチェーンネットワークを利用する以上、流通の制限は難しいだろう
  • クラウドファンディングにはフィロソフィーで参加するものもありうる
  • ブロックチェーンを活用して行われているビジネスモデルについてもう少し調べる必要があるのではないか

私も今回まとめていただいた論点はほぼ同意をしております。

2ページのところに大きな項目がありますが、やはり継続的な情報適用、開示の仕組み、詐欺的な事案を抑制するための仕組み、こういったものが特に重要なものになると思いますのでやっていく必要があると思っておりまして、まずxxxに関しましては、最近SECも無登録のICOに制裁金を貸して継続的な情報開示を求めてるという動きがございまして、詐欺的なものでなくて、ある程度プロジェクトがあるものであっても、こういった、しっかりとした取り組みをしておりまして、国際的な取り組みも見ながらそうした継続的な情報開示の仕組みの構築などをやって行く必要があると思っております。

詐欺的な事案を抑制するための販売者、第三者や、発行者自身に監督を及ぼす仕組みというのも非常に重要だと思っております。

ただ、第三者、販売業者というのは、ブロックチェーン上に乗って取引をするICOでございますので、プラットフォームを提供する事業者が、審査をしたり継続的に情報を載せていく、こういったビジネスモデルがあればそうしたところを監督していくことがしやすいと思いますけれども、実際どういう仲介業者、第三者を想定するかというところまで含めて、すこし検討が必要ではないかというふうに思います。

それから発行者自身も規制対象にしていくことはそのとおりだと思いますけれども、本当にスタートアップでやっていこうという善意のところが仮にあった場合に規制のレベルと言ったことについては十分に検討していくべきかと思います。

それから、3ページの発行者と投資家の情報の非対称性の大きさというのも、もちろんxxxでありますが、やはり、どこまで自己責任なものなのか、流通の範囲に制限を設ける仕組みは多くの場合、ブロックチェーンネットワークを使っているので、制限というのは難しいのではないかというのと、クラウドファンディング的な要素を持つとすると、ある意味フィロソフィーで参加する人もいるかもしれませんので、そういった様々なICOが出てくるとなかなか難しい課題ではないかという感じがいたします。

それから流通の場でいうと、今あるものが並んでございますが、そういうものでないものとして、ちょっと近いかなと思うのが、前回お話した、エストニアの会社なんですけれども、UKでもFCAから認可を受けて、シンガポールでも免許を受けている、そこはスタートアップのリストをガーッと見ていて、マッチングをブロックチェーンを使ったビジネスとしてやっているところなんですね。

こういうのがビジネスとして、そうした流通の場を提供するようなビジネスモデルなのかと感じている。そこがICOで、企業からの手数料と、投資家から集めた資金の幾ばくかをもらうビジネスのようだが、そういったxxxなものを提供している事業者が、グローバルにほとんど居ないと思うが、どんなところがあるのか、もう少し時間をかけて調べて見る必要があるのではないかというように思います。

何れにせよ全体としてはこういった金商法と決済の区分に分けて全体として規制をしていく方向については賛成ですが細かい論点については更に検討する必要があるかと思います。

神田座長

どうもありがとうございました。

本日ご出席のメンバーの皆様からご意見をいただきまして、基本的には資料3の7ページの、投資性のあるものについては投資規制、そうでないものは決済業者を通じた規制、の方向で検討。

そして具体的な線引やxxxxxxx。

概ねご賛同頂けたように思います。

ただし重要な点についてご注意やご指摘がありましたので、それを踏まえてxxxということだと思います。

1点わたしも反省なのですが、投資性がある、無いの線引だとか、投資性がある中での流通性のあるものとないものの線引は簡単ではありませんで、といいますのも株式だと、こちらは法形式でやっているので、実際の流通性があろうがなかろうが関係ないんです。株式という法形式を満たしていれば投資性があり流通性がある、したがって有価証券である。とやっているのに対してこちらは法形式でやれませんので、実態を見て決めていかなければならない。

それをやっていく上ではxxxxx。80%が詐欺で、しかし残りの20%はそうではなくてイノベーションを推進しているものもあるということを意識してやっていかなければならない。

いずれにしましても今日いただきましたご指摘を踏まえて更に詰めて参りたいと思います。

時間の関係で大変恐縮ではございますが、この研究会でこれまでの論点整理という資料がありますのでこれについて小森よりご説明いたします。

【論点整理 資料4 読み上げ】

神田座長

ICO以外について論点をまとめたものです。今日これについてご意見伺いたいのですがお時間気にしなければなりませんので、恐れ入りますが重要な点のみとさせていただいて、詳細については事務局までご意見をお寄せいただければと思います。

---メンバー (記録漏れ)

  • 仮想通貨で購入されるが実質的には法定通貨で購入されるICOについて、金商法を適用し、ICOの規制を適用しなくて良いのか

仮想通貨とうところで、法定通貨建てのものは除くと言うことで良いのかという論点はあるのかと思います。今回かなり仮想通貨に関する法制を整備しますので、法定通貨建てだけれども仮想通貨と同じような仕組みを用いているものについて、法定通貨建てであるということで全く、同じような規制を適用しなくてよいのかというのは、重要な点としてあるのではないかと思います。

岩下メンバー

  • 今回の規制は、イノベーションと投資家保護のバランスを取るものであるという説明を行っていただきたい
    • 日本が仮想通貨を禁止するかのような報道がなされており、事実と異なると思っている。

今回こういう形で、規制強化するというような、いろいろな報道がなされています。規制強化で従来の小規模な企業が事業をできなくなってしまうのではないかといった趣旨のものかと思います。ひとつ、ウォレット業者を規制対象にすることについて、ウォレットと言っても様々なものがあるので、どこまでが規制対象になるかは様々な議論がああります。

一般的な規制、規制緩和、強化というものではないと思いますけれども、今回についてはとりわけ今年1月に発生したコインチェーック事件を踏まえて、投資家保護の観点から十分でないことがいろいろ分かってきたことを踏まえ、それを保護が大きな目的として、そこには必要と考えて規制を課した考えられると思う。

そういういみでは、従来と仮想通貨が変わってきたものとして、仮想通貨に適切な規制の調整を行ったものであるという説明を、イノベーションを進めようという意図は示しつつも規制強化をして投資家保護のバランスを取ったものであるという説明を適切に行なっていただきたいと思います。それは、日本が一気に仮想通貨を禁止するかのような観測みたいなものが流れていて大変事実と反する議論が報道されていると思っている。

福田メンバー

  • ターゲティング広告への対処として、プラットフォーマーに対して悪質なものを出さないようにする仕組みづくりもありうる

基本的には賛成ですが、過剰な広告という概念、広告という概念がかなり昔とは違ってきているという点はあって、テレビやコマーシャルでの過大な広告というのが伝統的なイメージですけれども、ネット上の広告というのは、一般の人には全然表示されないのだけれども、そこをクリックした人には徹底的にその情報が行く、これは新しい広告の流れで、そういう意味ではそれを受けている絶対数は少ないが、興味がある人には徹底的に広告が行くというのが最近の広告のあり方。

そういうものに同対処するかという時に、広告を出す人にそういうことはしないでくれということもあるが、仲介しているプラットフォーマーもあまりにも悪質なものは出さないようにという仕組みづくりもありうる方法じゃないかと思いました。

三宅メンバー

  • 弁済原資は必ずしも仮想通貨であるべきではなく、顧客が選択出来てもよいのではないか

わたしも全体としては違和感ありません。

1ページの(1)の顧客財産の管理、受託仮想通貨の流出リスクへの対応で「弁済原資として同種の仮想通貨の保持を求める」と書いてありまして、たしか第5回では、安全資産の保持を求めると書いてあったと思いますが、今回仮想通貨に変えられたということになります。 それで、仮想通貨の保持を求める理由として、メリットとして価格変動リスクがあることと、顧客に対する仮想通貨の変換義務があるために仮想通貨と書かれたのではないかと思います。

一方で安全資産で持つのがよろしくないのか自分なりに考えて見たのですが、今、仮想通貨の価格変動リスクの排除できますというのをメリットとして挙げましたが、必ずしもそうではないかなと思います。

純資産額の保持を求めるということです。純資産額というのはすぐには変えられないわけですから、純資産額は固定の円貨建ての固定額になると思いますけれども、それを上限としてホットウォレットの秘密鍵で管理する額を調整していくというオペレーションが発生するんじゃないかなと思いますので、時々刻々と仮想通貨の価格が変動しますのでいかに純資産額以内にホットウォレットを管理するのを抑えるというのは非常に難しいと思いますので、この辺り考える必要があるんじゃないかなと思います。

もし仮想通貨で求めた場合、業者さんの自己勘定でウォレットと同じ額の仮想通貨を持たなくてはいけないということなので、かえって価格変動リスクといいますか、財務上のリスクが増すと思われます。

もし仮に安全資産の保持を求めた場合、適切に保全されているのであれば、顧客からすると仮想通貨は帰ってこないが一定額は円貨建てになるが、帰ってくるということで、業者側のリスクが減るというメリットもあるんじゃないかと思います。

仮想通貨で保持を求めるのか安全資産で保持を求めるのかというのは、実は必ずしも仮想通貨で求めたほうが良いとは必ずしも言い切れないのではないかというふうに思っています。

もし求めるのであれば、あえて記入せずに顧客が選択できる形であっても良いのではないかというふうに思います。

永沢メンバー

  • 広告への対応としてそもそも"過剰な"という表現は必要か
  • ターゲット広告についての論点を1文入れることは出来ないか
  • 認定協会への加入は強制できないが、自主規制が強制力のあるものになるよう、要件を設けられたい

過剰なという表現が必要かどうかというのが気になりましたのと、ターゲット広告について1文いれることができないかと考えております。

次に自主規制規則について、認定協会への加入は強制できないことは存じ上げているが、強制力のあるものになるように、要件を設けることについて賛成ですしやっていただきたい。

奥山オブザーバー

  • 暗号資産への名称変更にあたっては、意味付けをしながら変更していただきたい
  • JVCEAへの登録が義務になるのかならないのかについても、論点整理をお願いしたい
  • 広告によらない、出版等による吹聴等の手段についても配慮を頂きたい

暗号資産への名称変更について

新しい名前にすることをあまり希望するものではございません。もともと仮想通貨はどうなんだと思っていた部分ではあるが、やはり業界としてコロコロ名前を変えることはよろしいことではないと考えておりまして、暗号資産に名称変更することは全くやぶさかではないのですけれども、であればですね、国際協調や正式な定義をこう位置づけるんだということを明確にしていただきながら、名称変更の方をしていただければと、意味付け、理由付けをしていただきながら変更していただきたいというふうに思っております。

当協会の登録要件は必須というか義務性になるのか、そうでないのか、こちらの論点整備の中で行われていないと思いますのでそのへんについての論点整理をお願いしたいと思います。

先程三宅先生からもご指摘があったが、広告業者に係る広告規制でない部分の広告、雑誌ですとか、あるいは交換業者に売りさばいた著者(?)等が、これはICOの発行者なのかもしれませんが、広告ないしは本を書くといったことに応じて吹聴していくこともあろうかと思いまして、このへんは交換業者だけでは規制できないので、こういったところに何らかの配慮をいただければと思います。

神田座長

それではどうもありがとうございました。

この研究会がなぜ設置されたか、任務というのは仮想通貨交換業を巡る諸問題についての制度的な対応であります。

従いまして、本日までと、本日の討議を踏まえ、次回の研究会に起きましては、仮想通貨交換業を巡る諸問題についての制度的な対応の一定の方向性が得られるよう、とりまとめに向けた議論をお願いしたいと思います。

ブロックチェーン技術展開の現状と今後 (慶應義塾大学 SFC Open Research Forum 2018)

orf.sfc.keio.ac.jp

(撮影・録音禁止のため文字のみです)

村井:インターネットアーキテクチャから見ると世界がつながっているグローバル空間に通貨ができる役割は非常に大きい。データの流通がインターネットというグローバルな一つの空間で、正しくカバレッジ100%、永続、ホープフリーに管理できる、そこに大きく踏み出した。インターネットの世界では動いていないものを信用しないが、ブロックチェーンはすでに使われている技術である。

岸上:クロスチェーンが中心テーマ。BASEというアライアンスがあるが、その関係者がアメリカに居るので、そちらとつないでいます。ご承知ください。

最初に私からイントロということでクロスチェーンとはなにかお話したい。

ブロックチェーンといいながら、世の中でお金が動いて多くの人たちが関わっているのはビットコイン。それに対してEthereumなど、いろいろな技術を使ってそれ以外のお金または貨幣以外の流通サプライチェーンなどをブロックチェーンで行おうという話がかなり出てきている。これまでそれら(流通サプライチェーンなど)は何故か独立して動いていた。ところがここへ来て、それらをどうつなぐかという話が出てきています。

われわれはブリッジという、AブロックチェーンとBブロックチェーンをつなぐことは重要になりますよねと言い続けてきたが無視されていたが、それがここへ来て注目されるようになったので開催に至りました。つなぐとは、インターネットがつながっている。それぞれのAS(Autonomous System=自律システム)と呼ばれるものがつながる大きなプロトコルがBGP(Border Gateway Protocol)。それぞれの違うポリシー、独立したものをシステムがつなぐということでインターネットが全世界相互運用性を持って繋がっている。これと同じことがブロックチェーンでも必要になるんじゃないかというのが、インターネットになぞらえた現在のブロックチェーンの位置づけというと、分かりやすいかと思います。

IETFなどが非常に大きな役割を果たし、みんなが安くつながっています。ひょっとするとブロックチェーンでもそうした事が必要かなということです。

標準化するかどうかは置いておいても、相互運用性を用意しないと、自然にはチェーン同士は繋がりません。インターオペラビリティをどうつなぐかは、ここのところ急にいっぱい出てきている。

中間にHubみたいなものをつなぐ、COSMOS HUBとか、WANCHAINとか、Relay Chain、Nijiとか、いろいろ出てきている。つなぐことになるのかもしれないし、乱立したままかもしれません。

Niji以外海外から出ていますね。このままだと日本からも技術でないことになるが、そうはしないように、していきたい。このあとは日銀の方、NTTの方、それから村井先生と、それぞれどのようにアプローチしているか伺いたい。


奥地:本日は発表機会いただきありがとうございます。Project Stellaのインターオペラビリティについて紹介します。

Project Stellaは、日本銀行欧州中央銀行が共同で金融市場インフラへのDLT(Distributed Ledger Techonology:分散型台帳技術)の応用可能性に取り組む、発表当初は世界唯一の取り組みです。分散型台帳システムが広がっている中で、どういうものかきっちり理解しておかないと、ということで調査を行うものです。2016年開始。

これは新技術の動向、潜在力について深く理解するための一環です。日銀ネット(日本銀行金融ネットワークシステム)などもそういう取り組みから生まました。普段の検討は続けている。そういうなかで出てきたのがブロックチェーンや、分散型台帳技術。そこで調査をするというモチベーション。

StellaのPhase2を今回話すが、去年9月まではPhase1として、日銀ネットのようなリアルタイム決済システムを実現できないか、どのような効率性が達成できるかを調査しました。その調査から、Phose2を、今年の3月まで行いました。

デリバリーVSペイメント、証券の購入時に、「お金を渡したけど証券が渡されない」、「証券を渡したけどお金が渡らない」というようなことが起こらない、アトミックな方法をDLTを使ってできないか、Corda v2, ElementV2, HyperLedger Fabric v1などでやった。

他にも、各国中央銀行、ユーロ圏、イングランド、カナダ、シンガポール南アフリカなど、いろいろなところの中央銀行がDLTに取り組んでいます。

今回お話する内容は、シンガポール通貨庁の証券分野の実証実験が、同じような取り組みと言えると思います。

DvP(Delivery Versus Payment)をどう実現するか。信頼できる第三者を置かずに資金と証券のDvP決済を実現する複数の方式を提示しました。

  • 単一ネットワーク上の台帳を使う方法
    • 銀行2つそれぞれの台帳でA→B、B→Aをそれぞれで同時に行う
  • 複数ネットワーク上の台帳を使う方法
    • ネットワーク感で複数台帳があって接続されていて、連動するパターン(今回はこれでない
    • ネットワーク間で接続のない複数台帳方式

f:id:niwatako:20181123190747p:plain ⽇本銀⾏・欧州中央銀⾏、「Project Stella:分散型台帳技術によるDvP決済の実現」 より類似の図

利用した基盤は3種類、Corda release-V2(金融向け)、Elements v2.14.1.1(パブリック型に近い)、Fabric v1.1.0-alpha(汎用)、特徴の異なる複数のDLTを用いることで、それぞれのDLTの特徴とDvP可否の関係性を調査した。実験環境はAWS上。

一番左が比較的容易そうだと言っていた、単一台帳に全て乗っている方式(当事者が同一台帳に参加している)。左側Aと書かれている方が証券を保持して、Bが資金を保持している。AがBに証券を送って、BがAに資金を送る、という契約を作る。契約をBが確認して署名、それにAも署名すると、その契約を実行できる。

システム間インターフェースを作って間に信頼できる人が入ってそれぞれ操作できれば容易(図の中央)だが、そうでない場合ということでクロスチェーンアトミックスワップ(図の右)。

HTLC(Hashed Time-Locked Contract=ハッシュタイムロックコントラクト)を利用。シークレットXのハッシュ値Yを利用する、YからXを推定するのはほぼ不可能。この2つを組み合わせる。LightningNetworkなどでも使われている。

証券の持ち手Aが、証券とYを含む契約を作り、もしXがあれば証券を渡すという契約を作る。このままだとAの証券がロックされて動かせないままなので、一定時間BがXを提示しなければAに戻ってくるという条件をつける。

これで、ネットワーク間の接続がない複数台長間方式でどうするかと言うと、Aがこの契約をBに送りつけて、Bはお金を渡して証券がほしいので、AがシークレットXをバラしたくなる仕掛けを作ればいい。Bが資金をAに送るが、その条件にはYに対応するシークレットXを示さなければいけない、という契約で、Aが作った契約よりも短いLockTimeを設定する。AがBへ証券を渡すという契約のLockTimeが期限を迎えるより前に、AはXを提示してBからの資金を得なければならない。Aがそうすると、Bは示されたXを使って、Aから自分宛ての証券をXを使って手に入れることができる。

DvPが成立した状態。ただし、資金の移動と証券の移動が、タイミング的に完全に同時ではないという問題と、BがシステムトラブルによってXを提示して証券を得られないことがありうるという問題はある。

というわけで、2つの方式、単一台帳方式と複数台帳方式を検討しています。

単一台帳方式では、取引が同時に行われるので、どちらかがない場合には、Bが資金を使い込んだら取引は実行されない。ロックされていなかったら取引自体が成立しない。ところが複数台帳では、Bのロックをしておかないと、資金がもらえないとか、Aが先に誰かに証券を売っぱらってしまったということが起きる。資金証券の流動性という観点では、ロックが必要になります。

処理時間は、手順が長い分だけ、複数台帳方式のほうが処理に時間がかかる。

秘匿性で言うと、単一台帳方式ではコンセンサスメカニズムに提示する段階まで、A, B以外に取引をやるということがばれない。しかし複数台帳方式では、今回利用した基盤は取引によって情報公開範囲が異なる。シークレット共有に第三者を介する必要がある。

ネットワーク間での相互依存性、複数台帳でHTLCを使うとすると、相手のネットワークの信頼性とかが重要になる。タイムアウトが、例えば片方のDLTだけ時間の流れが違うと困る。ある程度相互に予測できる時間になっていないといけない。想定する時間精度が良くないと極端に長い時間を設定する必要がある。

インフラ全体のデザイン

DvP以外の機能、流動性節約、口座間ネッティング、担保としての証券の効率的な利用の実装が容易。ただ、ひつの台帳でいろいろ何でもやるのは安定性や柔軟性、頑健性、スケーラビリティに問題があるかもしれません。

単一 複数
インフラ 1つのネットワーク上で様々ん資金のやり取りが行われる 複数ネットワークが互いに一切の接続無く併存
メリット 流動性の利用効率、処理速度 柔軟性
課題 課題、柔軟性スケーラビリティ頑健性 課題流動性利用効率・処理時間

課題認識: 分散と集中の使いわけが必要、分散が良いところで利用する。

DLTを使ってサービスを提供するのが動き始めている。BOE(Bank of England)次期RTGS Blueprintでの言及

DLTは十分成熟していないので時期RTGS(Real Time Gross Settlement)システムでは利用しない、次のシステムはDLTを用いたシステムと柔軟に連携できるようにする

村井:これは取り組みとしては、今課題みたいなのがあって不可能なことを解決できるのか、それとも、今やっていることがどう変化するのか、早くなるのかとかの検証なのか

奥地:今やっていることが成立するかはPhase1でやっている。ネッティングは一部しか出来ていないが、実現はできるだろうというところまで確認できている。

村井:課題解決が目的ではないということですね

奥地:まず何か知らないとスタートに立てないので、この技術は何か、というところですね


渡邉:NTT研究所の渡邉です。NTTグループは様々なソリューションで取り組んでいます。その中でもインターオペラビリティ、クロスチェーンに興味を持って取り組んでいる。

何故必要になってきたのか、技術を俯瞰する形でお話したい。

ブロックチェーン技術の期待が高まっている。分散性が特徴。特定管理者がいなくても動く。様々な領域への期待が高まっている。

実験から次のフェーズへ。

エンタープライズ実証実験は次々行われている(外航貨物保険の保険金請求へのブロックチェーン技術適用に向けた実証実験の完了)。

仮想通貨流出事件が起きたりもしている(仮想通貨交換業者|仮想通貨流出事件まとめ | CoinChoice)。

だんだん幻滅気に入ってきているかな。現実的な課題が見えてきたかな。というところ。

特に、スケーラビリティ。あとはセキュリティ&プライバシーは重要ですよね、そして、分散性が重要ということがだんだん広まってきているかと思います。

仮想通貨の事件等では、中央集権的な取引所に鍵を預けている。せっかくのトラストレス技術なのに攻撃の対象になってしまう。技術の本質を理解した運用が重要。

Vitalikが提示するブロックチェーンのトリレンマ、「スケーラビリティ、セキュリティ、分散性のうち3つ満たすものはなく、2つしか満たせない」、銀の弾丸はない。

多様なブロックチェーンの形態が出てきている。どのような形態があるのか

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はっきり分けられるものではない

プライベートで検証者の少ないエンタープライズ向けHyperLedgerなど、バリデータはある程度規模が必要、権限は分散しているが取引を高速に行えるリップル、COSMOSなど、セキュリティ上がってスケーラビリティ下がる匿名性のある通貨、Bitcoinなどのグローバル仮想通貨など

カンブリア爆発のように種族が多くなっている

そもそもこれらのブロックチェーンの種族は互いに連携することを考えて開発されていなかった。これらのチェーンの連携自体を生存戦略とするチェーンも現れている。

相互運用性が必要とされる場面を紹介したいと思います。

たとえば分散型の取引所でのパブリックなブロックチェーン間のエクスチェンジ。背景には集中型取引所のハッキングの多発や、より低い手数料で行いたいというのがある。

もう一つはパブリックとプライベートの取り組み。なぜか。パブリックとプライベートを組み合わせることで、各チェーンの欠点を補完できる。パブリックチェーンはスケーラビリティーを上げたい。プライベートチェーン側は、自身の分散性が少ないので信頼が少ないから、ビットコインやEthereumの力を借りたい。

もっとさらなる効果もあると言われている。インターブロックチェーンを用意することで流動性を確保、取引所同士を結ぶ、BitcoinでEthereumのスマートコントラクトが使える、など。

ここまでなぜ相互運用性が必要か、それに対する効果みたいなお話をしました。

ここからは様々な技術を紹介します。

  • クロスチェーンの形態(以下、オレオレネーミングです)
    • 直結型: P2Pの価値交換、Atomic Swap, X-Relay(BTC Relay)
    • 中継型: 真ん中にブロックチェーン同士をつなぐブロックチェーンを置く(COSMOS、Polkadot, Liquid, InterladgerProtocol/XRP
    • 階層型: BitcoinやEthreumなどのRootChainに信頼を寄せて小チェーンがぶら下がる(Plasma、Ethreum2.0、Drivechain)完全な採用にはハードフォークが必要なため提案段階のものも多い。
  • トラストレスな接続を可能にする要素技術
    • どうやってブロックチェーン間の資金移動を保証するか。送って戻せなかったらしょうがない
    • どうやって他のブロックチェーンの入金を確認するか
    • どうやって相手の裏切りを防ぐか

マルチシグを利用方法

調整役を担うのがフェデレーションノード。複数ノードが集まって連合を作っていて権限が分散されているので、複数ノードでエスクローを組ませることができる。

SPV Proof vereficationを使う方法

Bitcoinへの着金をEthereumでどう認識するのか。ビットコインの中にトランザクションが含まれたことを確認するために全部のチェーンを舐めるのはコストが高い。SPV Proof vereficationはマークル木を使った高速なトランザクション検証方法。RelayerがBlockヘッダを誰かがEthereumに刻み続ける。提出されたSPV Proofと照合する、という方法。


Hashed Time-lock contract

相手の裏切りを防いでいかに通貨を交換するか。

  • AとBの間で交換しようとする。BがHashパズルを作る。答えはBだけが知っている。
  • BがLitecoinをパズルでロック。
  • 同じパズルでAがBTCをロック。
  • BがBTCをアンロックするためにパズルのピースをはめる、公開ネットワークなのでパズルのピースがAから見える
  • AがLitecoinにピースをはめてLTCを得る

相手が裏切ることをどう防ぐか。Time Lockがかかっているので音信不通なら自分に資金が戻る。

実際にどういったプロジェクトにこうしたものが使われているのか。

Interledger Protocol に使われている。

Ripple社提案のもの。HTLA(Hashed Lock-time Agreements)というプロトコルと定義している。

私はブリッジ通貨が必要なのではないかと考えている。オープンな台帳同士なら良いが、レガシーな銀行台帳などを想定するとそこでブリッジ通貨が必要。リップル社はそこに狙いもあるのかなと思う。

多くのクロスチェーンが出ている中で基本となる接続にはこれらの要素技術が使われています。

  • Federated peg (Sidechain)
  • SPV Proof verification
  • Hashed Time-rock Contract

階層型ブロックチェーンへの期待

Rootブロックチェーンにぶら下がる形のPlasma, Ethereum2.0が出てきている。プロトコルのアップデートは難しい。TCPがずっとそのままみたいに、入れ替えることはなかなか難しい。

f:id:niwatako:20181124160140p:plain State of Ethereum Protocol #2: The Beacon Chain – ConsenSys Mediaより

NTTの取り組み。Scaling Bitcoinで発表したもの。 NIJI

[1810.10194] Niji: Bitcoin Bridge Utilizing Payment Channels

普通、ペイメントチャネルをオフチェーンに張るが、これをブロックチェーン上で張る。ブロックチェーンの中でチャネルを張っていて高速に取引を行っている。ペイメントチャネルとクロスチェーンを組み合わせたはじめての取り組み。


村井:いま私はそういうプレゼンの話じゃないが、最初の岸上さんがおっしゃったBGPとのアナロジーの話をすると、設計をしたときはそもそも一つの中で、IGP(Interior Gateway Protocol)しかいない中で決めている。インターネットはネットワークが繋がって動いていく、というのはゲートウェイプロトコルで動いてる、データをリレーする。一つのネットワークでどう動くか、を決めているのがIGP(?聞き取り自信なし)。自立性のあるネットワーク、インターネット、ネットの相互接続、これがIGPの相互接続で出来ている。これをつなぐのにEGP(Exterior Gateway Protocol)を考えた。ISP(Internet Service Provider)同士をつなぐのを決めているのがEGP。これを考えようと、インターネットは2階層になっている。BGP(Border Gateway Protocol)は二階層が必要じゃないか、という話だったと思う。

インターネットはそれをどう決めたか。(先程)岸上先生はBGP(と呼んでいたが)、僕はEGPと言っている。

IGPとEGPは概念で、この中の一つの提案として、淘汰されて選ばれたプロトコルがBGP。

なんと驚いたことに、アナロジー的には、携帯電話のモバイルフォンがBGPでつながっている。インターネットが作った網間の仕組みを、携帯電話間の課金のポリシーに使っている。携帯電話は課金があるので、今日の話により近づいている。

どこを標準に抑えたいのか。ここだけは世界で一個にしようという話を何度もして生き延びたのがインターネット。

私は最初から居るからよく知っているのだけど。一つだけインターネットに大事なことがあるとしたら、IPアドレス。中身のペイロードはデジタルデータ。そのディスティネーションとしてIPアドレスが振られている。それを運ぶのにIGP, EGPを利用している。ここにはすごいリスクが有る。どこをとっておくべきという議論は何度もされている。

神戸でインターネットの会議をしときにIPを変えようという話があった。IPはNSAP(Network Service Access Point)アドレスに変えようということが決まっていた。CLNP、OSI Layer3にしようと決めていた。実は今の形ではなくてOSIで電話番号と共通、電話と完全にマージするという提案ができていた。IPv3と言う。92年にみんな日本に来て、無理だと、これはコアの部分のIPのアドレスの仕組み自体をすり替えて生き延びる、持続することは無理だから、IPだけは変えるのをやめようという大きな議論をした。技術的にフェアでやろうといって、FTP...etcとかがちゃんと動くか、全部すり替えてCLNP、IPで動くのか、検証した。全部作らせて動くか。この2つの検証を開発グループでやった。両方共完璧に動いた。

(何で判断して選べばよいか)これは困った、となったが、今までの延長で大事なのはIPだというのと、CLNPもちゃんと動く。その時何を決めたか。IPv5は可変長アドレス。IPv6は固定長アドレス。可変長アドレスは頭に何桁か書いてあって、ここまでがヘッダだから、ここからがペイロードだとなる。そこで決め手は"ソフトウェアが増える"こと。馬鹿なプログラマでもソフトウェアをつくれるというのを最終意思決定につかった。可変長だと実装を間違える可能性がある。固定長なら間違えにくい。

コアのIPだけは守って、ほかはいろいろ競争していけばいい。すべての人が開発に関われること。作り続けようと思った人がずっと関わり続けて運用できる、ちょっとのシンプルさが、スケールと永続性に意味があるという話をした。

その時の選択が正しかったから少なくとも2018年にインターネットは動いている。

アナロジーとしては似たようなことがあるのかなと思いました。持続可能でオペレーションが出来ないといけない。

分散化台帳は世界中にオペレータが居る。エラーを起こしてはいけない。エラーの最大の原因は複雑化。検証も含めて単純さの中で自信を持って運用していくことがものすごく大事だなと思いました。

インターネットのペイロードはデジタルデータだと言いました。ブロックチェーンペイロードは貨幣ですか、価値ですか、それとも別のものなのですかということがあって、そのことがインターオペラビリティとか、複数の自立したものを相互接続してどういう価値観と重要性でやるかというときに重要性を持ってくると思います。

どういう価値に相互接続を考えるのかが重要なのと、アトミスティの話をされていて、Atomic Transactionをどうパッキングして矛盾が起きないようにするかはものすごく重要。BGPの話に戻るとルーティングテーブルは、NTTのとKDDIがくっついているとしますね、その間でデータをやり取りするとしたとき、このトラフィックKDDI経由で行くぞ、これはソフトバンク経由で行くぞということを考えたときに、ここはポリシーと契約。これをインターネットで始めると矛盾が起きる。ポリシーとオペレーション上の動きに矛盾が起きるのでそれを検証することが必要になる。エスクローなどがグローバルネットワークを形成するのでその系で矛盾が起きてそれをどう解決するかの課題もあるなと思いました。たいへんワクワクする。課題だらけという意味で。


岸上:会場の皆さんにも参加していただきたい。結果クロスチェーンにかなり絞った会にしました。それも含めて最初会場に振りたいですが、コメントや、3人が言っていたことへの質問などがあれば受けたいと思います。

会場:メルカリ中島です。皆様のお話の中で何度か出ていた、クロスチェーンにしろそうでないにしろ、規格がいろいろ出ていて統一するという話が出てきたかと思います。ISOやW3C、学術ではスケーリングビットコインでBIPの話がされていたりしますが、場所場所でプレーヤーが違って、(議論の)同期が取れていない割に、一つの系として動くようにするというお話もあった。現実と理想の乖離があると思うが、そこがこれからどうなっていくか。

岸上:W3C絡みも含め私からお話すると、話は始めているが、標準化が技術・発展を縛るという苦い経験を持っている。どこかが標準化して引っ張っていく動きは多分まだそんなに強くない。淘汰された結果BGPと言う話があったが、そういう意味で淘汰の途中なのかなと言う気がしました。その速さがむちゃくちゃ早いので、このような会を開催するなら、ちょっと前はタイトルはLayer2の動向だったと思うが、今回はCrossChainとした。来年になったら別なタイトルに変えているかもしれません。淘汰はインターネットより早くされるかもしれないと思います。皆さんにも振ってみます。

奥地:私はブロックチェーン関連のコアで開発している者ではないので、淘汰がどのくらい進むんだろう、というところがあるが、ビットコイン登場以来10年でインターオペラビリティまで話が進んでいる。またインターネットと違って価値を扱っているため利害関係があるので、経済的には早く進みそうという感触を持っています。

渡邉:多様な接続の仕方があって、クロスチェーンプロジェクトがたくさんあるので、どれになるとは言えない。接続だけではなくその先にも課題がある。リソースの発見をどうしているのか、DNS的なことを離れたブロックチェーン間でどうするのか。分散トランザクションをどう設計するかが非常に大きな課題。中間帯を置くのは簡単だがそこを攻撃されたらと言う課題もある。課題はまだまだたくさんあって予測はつきにくい。

村井:2つ言いたいことがある。1つはインターネットの世界でもどちらを選択するかいろいろなことがあった。インターネットはITEFやW3Cといった場があるけど、そういうプロセスがブロックチェーンでも出来ますか、という意味もあるかと思う。いちばん重要なのは、その場があったから選べたんじゃなくて、検証できたから選べた。メトリックを定めて、正しく動いているの?これよりいいの?ということをする場所が重要だと思っている。

われわれがBaseというBlockchainLabを世界中とつないでいるのは、検証したり規格をしたりが出てきたときに、自分たちはあらゆる知恵を集めて、応用を含めて、価値の意味も変わってくると思う、そういうことを含めて相互接続関係の技術が複数あるときに、どう比較できるか、課題があるか、弱点があるかの知恵を集めておくのはすごく重要。

ここにアカデミズムは相当大きな責任を果たさなくてはならないだろうと考えている。

インターネットは俺達が俺たちのために作ってきた。インターネットを使う人がインターネットを使う人のために作ってきた。しかしブロックチェーンはちょっと違う。お金の価値がある。

インターネットはICANNというのを作った。インターネットのスペースはグローバル。そこには警察がない、裁判所もない、法律もない。そういうやばい空間を作った。これが各国の経済に影響、生活に影響、安全に影響を与え始めた。ナショナルイシュー、政府の役割なんですこれは。法律が関与してくる。これは困った。政府が禁止し始めた。そこでICANNを作った。政府に集まってもらって、ガバメントアドバイザリコミッティーをつくって、ステークホルダーの一つとして、これは政府の立場からは生意気言うなと言われたが、政府はあくまで一つのステークホルダー、人間も一つのステークホルダー、ビジネスも一つのステークホルダーということをした。

EUと日銀で調査、研究会をはじめている。ナショナルバンクという政府間ネットワークがある。そこがリアルスペースとの価値との連結の責任がある。ナショナルバンクがどう参加するのか、興味深い。インターネットの歴史からだけど。こちらの場合は先に金融のレギュレーションがあるわけだから、早期の参加、それがもう一個大事。

岸上:BASE Alliance について オープンで国際的なブロックチェーンの学術研究、東大慶應が主としている。ホームページに乗っているので詳細はあとから見ていただければ。

いろいろな会社と一緒に技術的にブロックチェーンをもっと成熟させないと使えないよね、安全にスケーラブルにするにはということで、広く開発研究をしていきたいとはじめました。

あと、10分弱、ほかにご質問あれば


会場:SFCを10年前に定年退職しました。おかげさまで私の生活は一変してインターネット中心になりました。私はそういう意味でインターネット末端ユーザーとしてお聞きしたいことがある。

インターネットの非常に大きい影響がLong tail effectだと思っています。アマゾンのようなところが儲かるビジネスということだが、ブロックチェーンの端にいる人たちのことを考えてみたいと思います。今までなかったようなことをしている気がしますが、コミュニティでなにかそういう議論はされているのでしょうか

岸上:玉石混交というか、そういう段階にはまだなってなかった、Bitcoinありきで、それからずっと来て、裏にあるブロックチェーンの技術は他にも使えますよねと、Bitcoinは限定的なことしか言っていない。みんな拡大解釈して、ちゃんと設計しない、Fiatと交換できないと脆弱性を突かれた人たちも居ますが、そういう経験をしながら強固でSafetyなものを作りつつあると思っている

奥地:ブロックチェーンで重要なところをおっしゃっていただいたと思う。ブロックチェーンはシステムを中央から個人のところに持ってきた。信頼を自分自身で守らないといけない、自分がしっかりしないとお金を取られてしまう。このまえも取引所を信頼していたら盗られてしまった。そうなると一般の、ロングテールなのかわかりませんが、使っていくということにならないと、通貨として使われないと思っている。ビットコインは使いにくい。ブロックチェーンを全部ダウンロードしてくるのに2日3日かかり、自分でトランザクションを発行するのはハードルが高い。ユーザービリティの観点が非常に重要、そういう取り組み、機関も重要じゃないか。

村井:僕はそういうのに対して結構楽観的な気がしている。ディフィー、Diffie-Hellman公開鍵暗号を作った人にこの前会うことが出来た。インターネットを最初に作ったSteve D. Crocker、Leonard Kleinrockというパケット交換を作った人、この人達が今、全員ブロックチェーンをやっている。インターネットを作ったときの志で、暗号とセキュリティの専門家がやっている。これはどういうことか、すべての人が使う技術であり、考え直さなきゃだめだと思っている。暗号の強度も考え直さなきゃだめだと、あのディフィーが言っている。分散処理の中で一人ひとりが意識してトランスペアレントな技術に、ということでみんな努力している。比較的オプティミスティックな思いを僕は持っている。

会場:スタートアップ経営している佐藤です。ビジネス観点なのでイメージの回答で良いのですが、今ビジネスにおいて、契約書を作るのに1000ぐらいのページを印刷している。もしこうした分野にブロックチェーン技術を使って、紙がいらないと言うと、4千億5千億のビジネスだと思うが、そういうことを研究されている方がおられたら紹介いただきたい

岸上:すぐ答えられる人いますか

村井:NTTのでしょ?

奥地:スマートコントラクトが自律的に動くことに大きな夢を見ていて、取り組んで居るところがございます。紙に頼っているところは技術ではないところもある。信頼の真偽として、どうもコンピューターの中のデータじゃなくて、紙を信じたいという障壁があるのかなと思っていて、そう簡単には変わらないと思う。ただデジタル化になれた人たちが、ビジネスをしていく上でそうしたところが削減されていくかなとも思います。

村井:楽観的な私が申し上げると、安倍総理がデジタルファーストと言いました。今まで紙や手でやっていたのをやるようなIT政策を辞めて、まさか使っていたら許認可でいうよ、という、紙を使うなと言っちゃった。それが国の政策です。地方行政の取引を全部デジタル化しろということを飛び越えて、ブロックチェーンでやれ、ということをしています。NTTでしょと言ったのは、多分関与されているのでは?という思いです。

一番の僕の悩みは、そうやって日本中動かすことを内閣がやっている、デジタルファーストと言ってやっている。ところが、慶応大学に戻るとみんな紙使ってるんですよ。。。

岸上:技術者、リサーチャーが少ない。日本からのこうしたムーブメント、コミュニティに入っていただいて、よりよいものを作っていきたいと思います。今日はご参加ありがとうございます、パネリストの皆さんありがとうございました。