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仮想通貨に関する法律(規制)の整理 2018年時点

規制の全体像を把握するため、現時点の仮想通貨・仮想通貨交換業関連法をまとめる。今年は改正があるかもしれないので、この記事を見た方には、2018年時点の話だと思ってほしい。

現行の仮想通貨に関する法律・政令・府令

平成28年3月4日に、金融庁から国会へ、「情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律」が提出され、平成28年5月25日に成立した。この法律は、「資金決済に関する法律」(いわゆる資金決済法)を改正し、仮想通貨の定義や仮想通貨交換業が登録制であることを定めることを含むものである。

平成29年3月24日、「情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律」の施行期日を定める政令第四十六号が公布され、施行期日が平成29年4月1日とされた。

また同日、パブリックコメントを経て、関連する政令・府令が公表されている(施行日は改正資金決済法と同じ平成29年4月1日)。資金決済法の条文には定義されていない細かい内容(申請書類フォーマットや確認事項など)や、「政令・府令にて定める」とされている事柄についての定義が含まれている。また、業者・監督者向けに制度を解説する事務ガイドラインが公表された。

また、4月に向けて別途一般向けの情報公開も行われた。

今後の規制の方向性

資金決済法が改正された2017年(平成29年)には年末までバブル相場で大幅な価格の上昇、ICOやフォークコインの乱立が起きた。2018年に暴落と2回の流出事件が発生した。

2018年4月に仮想通貨交換業等に関する研究会が設置され、年末まで11回に渡って規制のあり方が議論された。

今後の規制の方向性は、「仮想通貨交換業等に関する研究会」報告書の公表についてから、報告書を確認することで把握できるだろう。

FATFの勧告によって新たにICOカストディ業務が規制対象となる方向で考えられている。