- モデレーター 三原 弘之, CEO, Cygnos Capital
- 大西 智敦, 室長補佐, 三井物産株式会社
- 立岩 健二, 代表取締役社長, 株式会社アジャイルエナジーX
三原 ビットコインマイニングする法人を増やす事業をしています。 自己紹介お願いします
大西 三井物産から参りました。多くの事業をしていて私はエナジーソリューション本部という一番新しい本部からきました。CO2削減で新しい事業を見つけるのがテーマ。
立岩 アジャイルエナジーXからきました。設立経緯は1時間くらいか買うので手短に。2017年バブル、2018年に弾ける、2018年に東京電力の新しい柱を考えるというので、よく調べたらビットコインマイニングという電気を大量消費するものがあってけしからんということだがビジネスになるかもしれない、太陽光電力を捨てていてもったいないということとくっつけると面白いことが起きるのではないかと考え提案して理解されず、頭がオカシイと言われながら2年前に会社を作った。
三原 ここにいらっしゃる方々は電気がビットコインの価値に大きな影響を与えているということを理解していると思うが、メディアでは間違ってけしからんと言われることが多いと思う。そのへんについて大西さんからお話を伺えたらと思う。
大西 いちばん有名な批判記事、ニューヨークタイムスがビットコインが環境に負荷をかける形でマイニングをしているだとか、産業として電気を無駄遣いしていると言われているが、産業狙い撃ちの批判はビットコインぐらい。ビットコインに対する潜在的な不安や気味の悪さがあると思うが、そういう記事を真に受けずに解像度を上げてみていくと、実はビットコインマイニングに使われているエネルギーは半分以上環境負荷が低いもの、データ元はケンブリッジ大学、保守的見積もりで52.6%。産業別にはエネルギー負荷が高い低いとか無いので、各国で見ていく。
世界的には30〜40%ぐらい再エネ、環境負荷が低いエネルギーを使っている。それと比べるとビットコインは環境負荷が低いエネルギーを多く使う傾向にある。
そうしないと採算が合わないというのがある。安い電気を求める宿命、そのなかで環境負荷の低いエネルギー、使われていなかったエネルギーを使おうとするという珍しい業界。
三原 マイニングサイト訪問してYoutubeに先日公開したのだが、マイニングサイトのお話を伺いたい
立岩 出力制御というのが必要、春秋の日中晴れているときにエアコン需要がないと受給がバランスしづらい。2018年からどんどん増えている。カーボンニュートラルに向けて増やすと益々増える。それから系統混雑、電線に電気を流しきれないことで混雑する。これを回避するのにものすごいお金をかけて設備増強が必要、それを電気発生しているところでマイニングで吸収することで系統混雑を回避する効果がある。電気を使って計算機を回してハッシュ計算してその結果をビットコインネットワークに送るだけでリアルタムに、お客様との営業交渉しなくても得られる、それを日本の電力問題解決に使うということでやっている。 変動太陽光電力をすべてビットコインマイニングに変換するサイトに三原さんに行っていただいた。 海外では、途上国での電化促進にも使われるという素晴らしいビジネスがある。 未電化村に電気を送るには発電所を作って電気を流すインフラを作らないといけないが、未電化なのでビジネスとして成立しない。ビットコインマイニングは最初の電化需要として設置して、需要が増えたらマイニングは次の未電化村の電化につかうということが世界では行われている。
日本中あちこちに実証サイトを設置していて、去年8月、50kWの小さな発電敷地に小さなコンテナでマイニング装置を置いて太陽光をビットコインに変換している。栃木県では系統混雑している施設の側において、系統に流しきれない電気をマイニング装置で吸収して設備増強を回避する実験をしている。
横浜では再生可能エネルギーのマイニングだけではなくて排熱から付加価値を作るソリューション開発をしている。
究極の循環経済構想。究極の循環経済と銘打って、いろいろなソリューションを組み合わせている例。Aquaponics、魚を育てるのと水耕栽培を合わせたもの、CO2で野菜ができる。そこをマイニングの熱で温める。 カーボン吸着に熱を使うところにマイニングの熱を使う。 二酸化炭素をカーボンと酸素に分ける
(ちょっと筆記追いついていない、下記URLっぽい)
三原 明日、ビットコインマイニングの分散性を維持するためにという英語セッションがあります。
グローバルのところについて
大西 Crusoe Energy社ー環境負荷低くコンピューティングリソースを作る。2022年に出資。再生可能エネルギーを使う以外にも石油コークで、石油を目的物として掘るが、随伴ガスとして商業化できない、ガスパイプラインを通すほどではないガスが出てくる。燃やして放出していたが、その燃やすエネルギーを使ってマイニングをしてマネタイズするビジネスをやっている。もったいないエネルギーというのは実は結構世の中にはあって、いままで有効活用する手段がなかった。これがビットコインと組み合わせが良くて、ビットコインは特別な環境がなくてもよい、Starlink通信で十分で、過酷な環境でも計算機を回せる。発電機のそばで計算機を回して電力を有効活用するということをしている。ビットコインが今は主なマネタイズ手段だが、アメリカで足元起こっているのは生成AIブーム、これも電力を使う。これにエネルギーを使えるということもわかってきて、面白い微量エネルギーの活用手段として興味を持っている。
三原 最後に、大企業の中でビットコイン事業を立ち上げられている。日本では風当たりが強く言っただけで詐欺師みたいになることも多いが、どう折衝していったのか
大西 商社なので収益性を真面目に計算して説明するが、「ビットコインか」みたいな反応が返ってくる。将来価格予想とかよくわからんなと。ここを根拠を持って説明することはできないが、ポテンシャルを理解いただいてやる意義はあるかなと、だんだん仲間は増えてきている、そんな状況です
立岩 東京電力はなかなか手強い会社だが会社を作らせてもらえた。ビットコインを荒稼ぎするのではなく、環境問題の解決、たまたまビットコインが適した手段だと、4年かけて会社設立。信念を持って正しいことをやっているんだということで。東電を説得する一つのアプローチとしていろんな仲間づくりをする、今日いらっしゃっている方々の中でも、会場最年少参加者と思われる方が、中学1年生で、かれが非公式アドバイザーで、彼はいわゆる天才少年で、我々のソリューションにすごい興味を持ってくれて、新しい提案を刷るときに、頭の硬いおじさんと議論してもあまりいいアイディアでないので、彼にですね。。 なんか一言、急ですけど、自己紹介30秒ぐらい
少年 13歳になったばかり、趣味は数学で、スタンフォードのセミナーで立岩さんと知り合って良くしていただいている。よろしくお願いします
マイニングだと、循環、余ったものを使うというアイディアが今の社会にあっていると感じて、もっといろいろなことに発展させると、もっと大きなことにもつながるのではないかと思っています。ありがとうございます。
立岩 こうした子供の声も使いながら東電を説得しております。
大西 この会場でマイニングやっている方いますか
流石にいない?
あ、いらっしゃいますね、病的ですね
三原 Bitaxeも明日出る?
大西 日本は資源国じゃないので難しいけど、こういうところから知る切っ掛けになれば
三原 なぜアメリカでマイニングが広まっているかというと電気代が安い。マイニングをやることでステークホルダーが増えてプッシュするということが起きる。
立岩 弊社青山の今日の入場券は余った電力でマイニングしたビットコインを使ってLightning決済で購入した。日本の電力会社で初めてのLightning決済じゃないか。