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創る人の時代へ:日本のレギュレーション概観 #nodetokyo Day1-4

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本日スーツでネクタイなの私だけですがこの跡金融庁に行かなければならず、このような恰好なのをお許しいただければと思います。

前提として知っておいていただきたい予想される今後の規制の方向性

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仮想通貨、暗号資産と呼ばれるものは金融規制がかかってくる可能性が高い。どういう方向成果頭に入れておく必要がある。

ご存知のように金融庁ではだいたい2週間に1回程度有識者会議が開かれている。そこで方向性が見えてきて、これまで9回実施されていて、年末まで、か年明けには答申が出るのではないかと思います。

どういうものが変わっていくか。

いくつかポイントを上げてみました。Exchange、これはすでに登録制ですが、より厳しい規制が入ってくると考えてよいだろう、体力が必要。

OTC取引も同様の規制がかかっています。より厳しくなるでしょう。

ICOとSTOはご存知の通りほとんどのトークンというものは日本では仮想通貨あるいは証券に当たる。ルールが未整備で、仮想通貨交換業者を通して販売してもらえるが現実的には難しい。

ここについては来年か再来年かわからないが整備が進むと思われる。不透明なので全くできないというわけではなくて、Paymentやユーティリティートークンは交換所を通じて販売できるスキームができてくるんじゃないかと思います。

法制度の方向性が決まると、JVCEAのルールをもとに発行がうまく行けば来年のそれほど遅くない時期から出始めるのではないかと期待しています

STOについては金融商品として取り扱われていく可能性が高い。金商法のカテゴリに入ってくるでしょう。

ルールが整備されて、セカンダリは厳しいと思いますが、発行のところは規制に遵守する形でできるようになるのではないかと期待しています。

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ドラスティックな変化がる可能性のある分野のお話も。

StableCoin、これはあまり変わらないですが、通貨建て資産なので為替取引にあたってくる可能性が高いと思っています。発行体に銀行業または資金移動業が必要になる可能性は高いです。資金移動業なら交換所よりは簡単。あるいは海外発行してP2Pで日本に持ってくることは行がなくてもできるのでそうした方向でビジネスを考える。

取引所にStableCoinが乗るか、本質的には上場審査は本質的にいらない。為替取引をしない手当が必要なので一定程度の制限でできるだろう。

ウォレットは今後の動向をよく注意して見ておいてください。交換を伴わないウォレットは規制対象外だが、今年の2回のハッキング事件でわかるように、ウォレットにリスクが集中している。プライベートキーを扱うウォレットには規制がかかってくる可能性がある。ユーザーがプライベートキーを管理するウォレットを考えたほうがビジネスが行き詰まらないと思う。

それからデリバティブ、仮想通貨FXがあります。スワップ、オプション含めて自主規制でやっています。これについては金商法的な規制が入ってくる可能性は高いと思っています。他の通貨のデリバティブや株式のデリバティブと同じになっていくのではないかと思います。

投資助言などには特段の規制はないが、金商法になると登録が必要な形になってくるので、そこのところ、タイミングわからないが規制の動向、12月1月ぐらいには方向性が見えてくると思うので、規制に触れるのか触れない形でやるのか、規制に該当するのであればライセンスを取る方向にシフトしていかざるを得ない。規制動向をよく見ていただいて今後のビジネス展開をどうするか考えていただければと思います。

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PaymentもUtilityも配当を含まないものはUtility、財産の分配があるとSecurityToken。

UtilitiTokenは資金決済法、仮想通貨販売書を通じて販売する。SecurityTokenは金商法に基づいて金証業者さんに取り扱ってもらうことになる。適格投資家に販売するスキームもできてくると思う。

この分野はデジタル・アセットだから規制はかからないという世界から、より金融的な規制がかかってくる。

後でアメリカの話もします。これは世界的な流れでこうなっていると頭に置きながらビジネス展開していただきたい。

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この中でどうしていくか。規制の範囲は広がり厳しくもなっていく。ですからそうしたエクスチェンジビジネスや投資は金融サービスとして規制されていく、これはスタートアップの人にはハードルが上がるが、ブライトサイドとしては2つあって、洗練された大企業、機関投資家あたりがむしろこの動きを歓迎していると思います。ご相談に来られる方もそういうところが増えている。ウォールストリート、メインストリートの方々がこちらのビジネスに入ってくることは容易に想像できると思います。

こうした状況を踏まえてどうしていくか。 仮想通貨に当たるようなトークンを自らは販売しないというモデルでブロックチェーンビジネスをしていくほうがスタートアップには良い。それか裏方ベンダー、ソリューションプロバイダーを目指すのはニーズの高い分野。あとはマネロン対策のツールを出すなど。

あとは大企業と組む、というのもありますし、クリプトフレンドリーな国、マルタ、シンガポールなどでやって、日本に逆輸入するのもありかと思う。

そうしたことがビルダーの人たちには重要かと思います。

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先週金曜日にアメリカSECから重要なアナウンスが出ている。3点。デジタル・アセットセキュリティ(証券)の勧誘と販売、デジタル・アセットへの投資ファンドについて、デジタル・アセットの取引について。

3番めはEtherDeltaの処分の話。

いずれも、こういうものは連邦証券法の規制に該当するので準拠してやってくださいということを強くメッセージに出しています。

この表題でググると出てくるので注意してみていただけたら。

過去に違反したICOでも証券として登録して適時開示してTokenSaleして買った人から請求した人に返却したら遵守できる、今から治すことはできると行っているのがアメリカっぽい。

まとめとしては、規制の範囲が広がってくる中で、トークンを自ら販売しないビジネスをどうやって行くか、ウォレットサービス系は特にご注意いただければと思います。