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クリプトと従来の会計との交差点~クリプト会計最前線~ | BlockChainJam2019 03 #BCJ2019

木村 兼作 氏

公認会計士 / CryptoGain - CEO / Quantum Accounting 株式会社 - 取締役

2006年にKPMG入社後、東京とニューヨークで勤務。 2016年に独立した後は複数の暗号通貨プロジェクトに関与。 週末の主な過ごし方はノードのメンテナンス。

<クリプトに関する話題のトピックを会計・ファイナンスの観点から紹介> ・平成31年度税制改正のクリプトに対する影響を簡単に復習 ・監査現場の最前線から:バーチャルな資産をどう監査するか ・世界で話題のビットコイン価格評価モデルの紹介 ・リスクを考慮した上で収益性を評価するSharpe Ratioの紹介

クリプトと従来の会計との交差点~クリプト会計最前線~

BlockchainJamのポッドキャストシリーズ聞いてくださった方いらっしゃいますか?登壇者のインタビューを配信しています。

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会計士の仕事をしていますが、ここ数年クリプトプロジェクトをやらせていただいています。

損益分析ツール開発も。後で紹介させてください。

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今年のクリプトのトピックをファイナンスの視点からお話。

税金の世界から見ていきましょう。

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去年、クリプトの個人の所得税がイケてないと話しました。 雑所得であること、Crypto → Cryptoの交換も課税対象になるということでした。

今年は法人の税金がやばくなりました。

どうやばくなったか話す前に

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実現利益と未実現利益の概念

実現利益は、安く売ったものを高く売ったら利益が確定するので、実現利益。

未実現利益は、含み益はまだ確定していないので、未実現利益。

個人は未実現利益には課税されない。

今年は、法人に未実現利益に課税されるようになった。

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Dapps開発会社がDappsを動かすためにEOSをステイクしていたとします。

期末に含み益には税金がかかってしまいます。EOSを売らないといけなくなるかもしれません。

でもそうすると、Dappsを動かすためのEOSが足りなくなるということが考えられます。

また将来性を見込んで長期保有していたとします。毎年40%上昇していて5年後に売る場合。

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左の棒グラフは5年後に税金を払う。右は毎年未実現利益に税金を払う。

実現利益のほうが多く手元に残る。

国の方も、実現利益のときに大きく税が入る。

未実現利益課税はLoss Lossの関係。

会計監査

日本で会社をすると会社法が適用され、すべての会社は計算書類を作成しないといけない。 貸借対照表や財務諸表で作成される。

会社がいいように作ったり、間違いが書かれないように、公認会計士が会計監査をする。

すべての会社が会計監査をしないといけないかと言うとそうではなくて、大きい会社(上場、資本金5億以上、負債総額200億円以上)。

仮想通貨交換業も、会社の大きさに関係なく監査を受けなくてはいけないことが資金決済法で定められている。

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では仮想の資産をどう会計処理するか

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仮想資産が架空資産でないことをどう証明するか。

秘密鍵を持っているか確認できない。

2つ方法がある。

クリプトチックなほうほう

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自分のアドレスが自分の物であることを秘密鍵で署名して、会計士は検証することができる。

古典的な方法

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一定数の仮想通貨を送らせる。

手数料がかかるが、シンプルなので、この方法が使われることもある。

ファイナンス

今年一番盛り上がっている話題といえば、Stock to Flowモデル

ビットコインの価値評価モデル

資産や負債の価格を算定するための計算式。色々なモデルが有る。

Stock to Flowモデルによる価格とビットコインの価格がフィットする

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横軸Stock to Flow、縦軸時価総額

この考え方をBitcoinに当てはめたのが有名になった。

簡単にExcelで再現できます。

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将来のビットコイン価格を算定したいばあい、0.4×ストックフロー比率3

モデルはあくまでもツールなので、参考値に留めるべき。

世界中で統計学的にどうか、などの熱い議論がかわされている。

価格がモデルによっていくという自己実現も考えられる。

今日のこのモデルのビットコイン価格と実際の価格

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ほぼドンピシャ

2026年、1億円。非常に楽しみです。

ビットコインの価格は今のところ順調に上昇してきました。価格変動が高いのでリスキーだと言われたりします。

リスクに見合ったリターンを出せているのか?

実は出す指標がある。

Sharpe Ratio

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ファンドマネージャーの投資成績を出すのに使われたりする。

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ファンドが2つあって、リターン15%と10%、どちらに投資したいですか

同じ期間における価格変動がこうだったら?

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(Aはたまたま最後にBを抜いた状態)

Sharpe Ratioをつかってリスクに見合ったリターンか見てみる

(Return - Risk Free Rate)/Risk

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FundAは0.3、FundBは2

1年、5年、10年でBitcoinを評価する

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Nikkei, S&P, Bitcoinで比較して、どの期間でも一番パフォーマンスが良かった。

免責

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自己責任。

Sharpe RatioでBitcoin以外も出せればオモシロイと思ったので

Portfolio Analyzer つくった

自分のポートフォリオのシャープレシオを算出できる。

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ここで使えます。

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スポンサーブースで使い方の説明などもしています。

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ブロックチェーン、Cryptoは、いろんな切り口から切っても話題に尽きないのは面白いことの一つ。

Podcastのインタビューでいろいろな人と話をして、様々なバックグラウンドを持つ人が世の中を良くしようと集まったのがこのブロックチェーン、Cryptoの世界だと思った。

居合わせることができたことをとても嬉しく思っています。ありがとうございます。