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ブロックチェーンのSDGsへの活用について #BCJ2020

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今日お話させていただくのはブロックチェーンのSDGsへの活用についてです。

まず自己紹介をさせていただきます。

2011年12月15日、初めてビットコインを受け取りました。

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それからビットコイン普及活動などをやってきて10年。いまでは、日本ではGMOインターネットさん、取引所だとビットポイントさん、ブロックチェーンゲームだとマイクリプトヒーローズさんとか、国内外10社のアドバイザーとしてお仕事させていただいたり、株式会社グラコネはブロックチェーンのコンサルに特化した会社、株式会社withBはブロックチェーンに特化した人材紹介会社ということで、この業界を自分ができることでどう盛り上げられるか、関わっていけるかということをやってきています。

いまはコロナであまり外国にはいけないですが、資料にある通り、国内外で仮想通貨・暗号資産、ビットコイン、ブロックチェーンのユースケースについてイベントに登壇したりという啓蒙活動をしています。

2011年12月15日の運命の出会い

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次に登壇されますが、ビットコインやビットコイン取引所の将来に目をつけて最初に投資したRoger Verさんとたまたま英会話の先生の紹介で知り合って、ビットコインを受け取りました。

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その時別の会社で法定通貨を使って子どもたちへの寄付ができるプラットフォームを作っていたが、送金手数料がとても高い。5000円送るのでも5000円手数料がかかって1万円かかってしまう。

そうした問題を抱えているときにビットコインをその場で送られて、ほとんど手数料がかからず、銀行や中間期間を通さず直接送れるから、「極端なことを言うと、君が寄付をしたい子どもたちに直接送ることもできるんだよ」と言われて、感銘を受けて、それが私のこの業界でのスタートになります。

暗号資産と寄付の可能性というところで、語られることが少ないと思っていて、改めていろいろな実績を見ていきたい。

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一覧でまとめました。

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みなさんがよく知っている名前ならMozillaやWikiLeaks、あとBitGiveとか聞いたことがあるかもしれませんが、こうしたところが仮想通貨の寄付を、WikiLeaksでは2011年に集めたりしていて、浸透しています。

BitGiveは23のNPOと連携していて、これまでに39000人の人々、24カ国にインパクトを与えましたということを書いています。

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2017年度の仮想通貨での寄付総額はこの時点で70億円。

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2018年7月にはイギリスのモスクで仮想通貨での寄付が法定通貨の4倍に

2019年には2015年からの寄付総額が100億円を超えたということも出ている。

人数や金額を聞かれることが多かったので掲載しました。参考にしていただければと思います。

寄付の不透明性は問題です

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「寄付への信用度」を調査したところ、2014年の6.7%から2016年5.7%へ落ちました。ちょっと古いかもしれませんが、メディアの情報が信用できない、寄付団体のお金の用途が不透明だというところ、ここがポイントでして、寄付したい、誰かの役に立ちたいけど不透明だからできないという悩みがあるわけです。

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こちらはイギリスのガーディアンの記事

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寄付のあとのお金の流れがちゃんと明確に透明性があれば年間約7億円寄付総額が上がるという分析です。

みなさんも寄付されたことがあるかもしれませんが、お金を入れてそれがどこで何に使われたか、人の役に立っているのか不透明だという懸念を思い浮かべた人はいると思う。それはこうしたアンケートにも現れています。

2016年にアリババがAntLoveを解説して450万人以上のユーザーを1000の慈善団体に結びつけて寄付の履歴を追跡するようにした。こういうものが作成されるのは不透明さが懸念であったから。

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アリババの最近の記事では、ブロックチェーンプロジェクトで日本円にして450億円の寄付が実現している。2020年の1月の記事です。

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私が最初に素晴らしいと思ったいろいろな、届かないところに寄付が届く、という流れが増えてきていると思っている。

私が関わっている活動も紹介させていただきますと

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Binanceという世界最大級の取引所があるがそこがやっているBinanceチャリティー財団というのが独立してあり、課題としてはSDGsの達成を加速することを目指す非営利団体。

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寄付金の100%を最終的な受益者や組織に提供している。これがブロックチェーンで追跡できる。私はここのアンバサダーをさせていただいていろいろな取組をご一緒しています。

左下に総額を書いていますがだいたい12億円くらいを2年半ほどで寄付してきました。

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プロジェクトを抜粋していますが他にべルートやオーストラリアの山火事など、災害や教育などいろいろな方面で寄付しています。

日本もお世話になていて、2018年の西日本大豪雨、これは結構ひどい被害でしたが、このときに5000万円相当、私がビットコインで受け取り、NPOに寄付させていただきました。その時のトランザクションがこちらにあります。

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これが流れですね

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最近はコロナで苦しんでいる人がいる中で何ができるかということで、 #CryptoAgainstCovid ということで、Binanceが全世界にむけてやったのが4億円相当を集めて26カ国を支援。日本には11万枚のマスクを寄付いただき、感染特定指定病院を中心に寄付させていただきました。

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去年Blockchain Jam に登壇したときの目標が、いろいろな人と関わって、交わってやっていこう、ということで今回実現したのが、私は絆というKIZUNAという寄付プラットフォームを持っていましたが、自分のプラットフォームだけでなくBinance チャリティーと組んだり、あとは日本の今回の寄付、マッチングドネーションに参加してくださった企業が数社載っているが、売上の一部を寄付してくださって、同額をBinanceが2倍にして寄付してくれるということで、合計これで日本製のガウンが635枚寄付できたが、そうしていろいろな人が集まってコロナの影響もあるが協力しあえているのは素晴らしいことだと思う。

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これが皆さんのお写真ですね

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これがトランザクションIDです

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日本の企業からBinanceチャリティーに送られたのもわかるし、その詳細な金額も明らかになります

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あつまった資金を使ったときにはトランザクションで引き出した履歴も残っている。完全な透明性でやっているということがわかっていただけるかなと思います。

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ここから話をかえて、今日新しく話したいのはNFTのこと。

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昨日Blockchain Contents Conferenceをやりました

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3年目のイベントになります。いろいろな方々が登壇してくださいました。

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彼はSuperRareというNFTのデジタルアートプラットフォームを運営しているという方(John Crain)で、その隣が音楽好きの方なら知らない方はいない3LAU(Justin Blau)という有名なアーティスト。彼がSuperRareのプラットフォームでデジタルアートを出版しました。

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彼はNFTアートワークを作成して、SuperRareだけじゃなくて、NFTプラットフォームは全世界にあるが、BlockpartyやNifty Gatewayで出展して日本円にして500万円以上の売上を立てている。

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彼とのセッションを聞いて感慨深かったのは、コロナで、有名なアーティストはそこまで影響を受けていないが、これから頑張りたいアーティストが全然収入がない、だから新しいことにチャレンジしないといけないということで背中を見せるということで自身でNFTを発行したということだった。

日本ではNFTはゲームの印象が強いが、アメリカだとNFTとデジタルアートは親和性がある。

これを聞いてヒントになったと言うか、私もやりたいことがあり、アイディアが膨れらがって行ったのだが、

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去年も私は3方よしが好きだと言いましたが

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売り手よし、買い手よし、世間よし、これがNFTではできるなと思っている。

売りてはNFT発行者、買う人はファン。買ったところから一定量が寄付に行くというようなプラットフォームを作りたいと思っている。

似たようなことをしているプロジェクトが既にあり、パリス・ヒルトンが描いた猫は40ETHで売れたが、それをほとんど全額動物愛護団体だったと思うが寄付した。

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これと同じようなモデルをやりたい

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何故やりたいか、なぜやるかと言うと、2次流通でも継続的に寄付をする、誰かが転売しても寄付が続けられる仕組みをブロックチェーンで作れる。

仮想通貨の寄付のプラットフォームを運営してきたが、寄付をお願いしてもなかなかしてもらえない。

だから、楽しい、3方よし、買い手も面白いと思いながら自然に寄付できる仕組みが大事かなと思った。

それがNFTがパーフェクトだと思ったところです。

たとえばENJINというプラットフォームを聞いたことがある人がいるかも知れない

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ENJIN上でインフルエンサーがNFTを発行してそれを買ってもらう。それが寄付に行くようにする。

何がENJINでやるとよいかと言うと、ENJINにはTransferFee機能がついている。2次流通から手数料が取れるから継続的にできる。

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パブリックチェーンでこういうものを作ると誰でも自由にやり取りができる。それはブロックチェーンの面白いところでいいところだが、OpenSeaなどマーケットプレイスを用意しても、ユーザー同士が直接NFTのやり取りができるとプラットフォームで手数料が取れない。つまり継続的な寄付をしてもらうことができない。NFT自体に所有権移転手数料が組み込まれることで転売されても継続的に寄付が行くようにできる。これがとても魅力的だと思い、ENJIN使いたいなと思った理由です。

もう一つ、昨日double jump.tokyoからOct-Passが発表された。Oct-Passはバーコードみたいなもの。色々なメーカーがコンビニにいろいろな商品を並べていてもバーコードが読み込めるように、仕様をNFT発行前に統一することで将来コラボレーションするときにやりやすくなる。服のサイズがAの会社が大中小で、こっちの会社がSMLだとどちらのサイズがどうなのかわからなくなる。だから規格を統一しようというもの。

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もし私がKIZUNAでOct-Passを使って出せるメリットがあるとしたら、KIZUNAで買ってもらったNFTをブロックチェーンゲームでも遊べるようになる。

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ちょっとすみませんいい画像がなくてこれで。

お金を送ってもらうだけじゃなくて、寄付に楽しさも必要だよね、という要件を満たせるということで、Oct-Passも譲り難いな、と思って悩んでいます。

この2つの仕組みを知っていただくことで興味がある人に参考になればと思ってシェアしました。

あとNFTを使うとチャリティと相性がいいのが、色々なプロジェクトのチャリティにNFT持っている人を集めたイベントも可能だと思っている。送金だと送金先アドレスが寄付用かわかりにくいが、NFTだとすぐにチャリティ用だとわかる。

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購入履歴も残るので、チャリティに熱心な人かどうかというのもわかる。NFTを持っている人にエアドロップをしたりとか、そういう使い方ができると思います。

去年Blockchain Jamで話したチャリティポイントの話

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これは実現に向かっているなと思う。

お金で買えない信頼ポイントをもとにしたサービスを提供する会社が今後増えていくと思います、と去年言いました。

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お金で買えないリソースシェアが増えていく。これは権利をトークン化して管理すれば良いと思っている。

チャリティNFTを持っている人だけ行けるシェアオフィスとか、ドリンクが半額になるとか、起業するときの金利が安くなったりとか、そういった、お金じゃない自分の行動と紐付いてできるもの、そういったものの実現にもNFTと掛け合わせるとできるんじゃないかと思っている。

信頼ポイントってポエムじゃね、って、去年も言われたけど、実際に進んでいて、これは新しいニュースですが、ブロックチェーン上で、どんな電気を選んだか、環境に優しい電気を使ったことが履歴に残っている

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環境にいい車に載った人はレコードがのこる

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こうして信頼ポイントを貯めていって、お金だけじゃないもので回っていく社会が近づいていっているのではないかと個人的には思っています。

まとめです

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いろいろな方法があるので私も検討しようと思います。

最後に私のTwitterから行ってもらうと見つけやすいと思いますが、ブロックチェーンとSDGs、イノベーションにまつわるインタービュー記事とか、これはたまたまBinanceのCZとかEthereum FoundationのAyaとかが写っていますが、いろいろな人と対談してナレッジをシェアしていけたらなと思っていますのでぜひよかったらフォローなどしてもらえたら嬉しいです。

ご清聴いただきありがとうございました。

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